厳選厨が通ります５【ポケモン】

私のとっておき ページ30

私は今、綺麗なハモリを見た。なんだかんだ仲良いな君ら




「ちょっと！あたし達のお株奪うつもり！？」


『その気は無いけど……じゃあアンタら、モンスターボールであのデカブツを1発で捕まえられる自信あんの？』




ムサシが核心を突かれたように言葉を詰まらせる。この方法は、たった1度しか使えない切り札なんだよ




『………チャンスは1回だけ。奴らがレシラムに気を取られ、光線をレシラムに向けて放つその瞬間が合図だ。私には奥の手があるけど…

失敗は許されない。今いるこの場から一気に攻め込み、レシラムにボールを投げる……』

「……いけるのか、それで」


『……わかんない。


でも、何もしないよりかは良い！』



"じっとしてちゃ、何も始まらない"。いつか、サトシが言っていた台詞をようやく真の意味で理解したような気がした。戦力は5人。相手は不特定多数……圧倒的に不利でも、やるっきゃない



「……お前のその無鉄砲なとこ、俺は好きだぜ。やろう！A」


「……まあ、あんたに手を貸す以外は見つからないわね」


『……ありがとう！』





さて、あとはその瞬間を待つのみだ


ーーー


ーー


ー


＿「さあ、レシラムよ！今こそその姿を見せ…人の世に真実の光を照らせ」




私達が作戦を話している間も儀式は進んでいく。団員達が見守る中……ゲーチスの掛け声と共に、遂にレシラムがライトストーンから目覚めた…


「きゅわああああああ！！！」


凄まじい咆哮。耳を塞ぎたくなる



「あれが、レシラム……」



『いや、デカい………』





凛とした佇まいに美しい毛並み。そして、尾から伸びる燃えるような炎…どこを取っても神々しい。初めて目にする伝説のポケモン、その姿に息を呑んだ


こいつをゲットする………いや無理だろ、と自分でツッコミたくもなるがそれ以外の手段は無い。徐々にのしかかるようなプレッシャーに胸が押しつぶされた気分にもなる





「A………大丈夫。お前ならやれる！信じろ、俺を」


『……ヒュウ、』




小刻みに震える手をそっと包み込むように握ってくれた。皆の想いを背負って、私は立ち向かわなければ…



こんなにも感情が高ぶるなんて久々だった。


それでも、絶対譲れないから。



勝とう。何がなんでも

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