厳選厨が通ります５【ポケモン】

恋愛フラグはへし折るもの ページ27

「っつ……A、大丈夫か？」

『お、おーう』


思ったより深い所まで落ちてきた。ジェットコースターより怖かったです。幸い、地面の大量の砂がクッションの代わりを果たしてくれたおかげで大事には至らなかったけど


……幸いっていうのかこれ。普通即死じゃない？ナウシカだよナウシカ。流石アニメ補正


『にしてもマサオ。なんで助けてくれたの？』

「…っそれは……」

身を呈して守ってくれた幼馴染。反射的とはいえ危ないじゃん人のこと言えないやろがい


「…なんつーか。つい勢いで、っつーか……」

『数話前に自分で言ってたこと思い出してくれよママ』


核心を付かれ、言葉を詰まらせている。ヒュウが口ごもるだなんて珍しい。槍でも降るのかな。降ってきたのは私らだけどねﾊﾊｯ


「………その、

お前が大事だから。怪我して欲しくねぇんだよ」


『……だいじ？』


え、なんて？リピートプリーズと疑問符を浮かべながら聞いてみると、途端に目を泳がせ始めた。暗がりで顔はよく見えないが何となく耳が赤くなっているのは分かる


「……なんでだろうな。お前見てっとドキドキすんだよ。電波の野郎に引っ張られてた時は、ずっとモヤモヤしてた。なんか、取られた気がしてよ…」


『……それは、君さ

私のこと好きなんじゃ…





………とか言わせねぇからな？もしかして私のこと、ﾄｩﾝｸ♡なんて展開似合わないし』


「…………そういや、お前はそういうやつだったな。この彼氏歴無しが」


『はんっ！そっくり返すわシスコン兄貴』



けどまあ、ありがとう。気持ちだけ受け取っとく


ーーー


ーー


ー



「で、こっからどうする？上がろうにもケンホロウだけじゃあな。お前ひこうタイプ持ってねぇだろ？」


『まぁね。それと……今は上に行かない方がいい』

「？なんでだよ」



先程から轟音が聞こえる所から察して、おそらくプラズマ団のターンは始まっている。迂闊に外に出ようものならあっという間に奴らに捕まるだろう



『……ヒュウ、今の状況を丁寧に説明するから…落ち着いて聞いて欲しい』

「……おう」



私が君を本名で呼ぶ時は、本当に真面目な時。覚えている限りの原作知識をフル活用し、現状をなるべく分かりやすいように説明した

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