厳選厨が通ります５【ポケモン】

再び対峙 ページ14

バトルフィールドを出てエントランスに向かえば、ヒュウやチェレンさん、そしてヤーコンさんが立っていた。皆優しく微笑み温かく私を迎え入れてくれる。緊張の糸が解れたように、笑みが零れた


「よっ！凄かったぜ！！！さすが！！」

「見事なバトルだったね。スカッとしたよ。ありがとう」

「…ふん、お前さんなら負けないとは思ったがな」

『……へへっ！ありがとうございます』


少しやりすぎたかな、と反省していたが……近くにいた観客達も拍手しているところを見ると、圧勝して良かったと思う。凄かった、感動した、などと嬉しい言葉を掛けられる

しばらくしてようやくアクロマが姿を現した。あんなに動揺していたのにこの短時間で落ち着きを取り戻す辺り、意外とタフネスなんだろう


「……」

『……』


視線がかち合うなりお互い無言の時間が続く。けれど、少し経ってアクロマが徐に口を開いた


「……メガシンカに、」

『…？』

「…メガシンカに……っ…人の心を読む力でもあるのですか…？途中から貴方は、殆どルカリオに指示を出していなかった…なのにどうして……あんな息のあったバトルが……」

『あぁー。それはルカリオの特徴だよ』


図鑑によるとルカリオは相手の発する波導をキャッチすることで、考えや動きを読み取れるとも書いてある。私が何か指示を出さなくても、勝手に躱したり連続で技を使用したりしていたのもそういう事だ。
メガシンカすると、波導の力が更に増す。だからこそ抜群のコンビネーションになるけども……


『…メガシンカは、ポケモン自身に大きな負担をかける。そりゃそうだよね。本来あるはずの無い姿に進化させるんだから……私はあんまり使いたくない』


あくまでゲームの中での設定だけど。修行次第でどうにかなるかもしれないが……まだ私のルカリオはメガストーンを持ち始めたばかりだ。これからじっくり、私達のペースで特訓していけばいい


『……ポケモンを労るのもトレーナーの立派な役目。だから私はあんたの考え方が嫌いなんだ』

「………なるほど、貴方らしいです……

だけどわたくしは…！認めません…！！今回は相性が悪かっただけ…！！！」

「っお前…！まだ、そんなこと！！！」


ヒュウが私を庇うように前へ出た。チェレンさんもヤーコンさんも無言の圧力を掛けている。そんな中でもこいつはまだ、息巻いて計画を語り出す

英雄の素質→←私は負けない

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