☆ｻﾝｼﾞｭｳｺﾞ ページ36
【side.ut】
zm「はぁ？！お前なんでこっちに来たんや！」
俺はAちゃんを残してゾムの元へ来てしまったのです。
ut「いやだって、いざ告白しようと思うと緊張して…」
モジモジしながら俺が言うと、ゾムはしびれを切らしたかのように怒鳴った。
zm「せっかく俺が影から見守っといてやったのにそれはないわ！しかも今更や！今までずっともじもじしといてやで？！はよ告白せぇ！」
ut「んなこと言われてもぉ…」
確かに今日、告白するにあたってゾムに後ろから見守っといてもらったのだ。
待ち合わせ場所で彼女と出会ってから、ずっと後ろにはゾムがいた。
zm「一旦Aに連絡入れろ。」
怒気を含んだ声で言われ、俺は泣きそうになりながらAちゃんにメッセージを送る。
zm「送った？」
ut「はい…」
《ごめん。ちょっとまってて。》そういう旨のメッセージを送ったことをゾムに伝えると、彼は腕を組んだまま俺の目をじっと見つめた。
zm「どうするんや？」
そう言われても…
ut「俺自身絶対告白したいんや。でも、勇気が出えへんのや…」
彼の顔を見れなくて、下を向く。
あぁ、情けないなあ俺は。
こんなんで彼女守るとか、よく言うわ。
自傷気味にﾌｯと笑うと、ゾムに胸ぐらを掴まれ、ぐいっと彼の方に引っ張られた。
突然のことに声も出せずにただただ目を見開く。
zm「お前なぁ、彼女と付き合いたいんやろ？彼女が好きなんやろ？お前が男らしくせんくてどうするんや。あぁ？」
ut「…」
zm「なんや、言葉も出えへんか？それで何が【Aのことを幸せにする】や。そんなもたもたしてたら、
……俺が取るで？」
俺は見開いていた目をもっと大きくさせた。
まさか、ゾムも…？
zm「…俺もAのことが好きなんや。
けどそれは、大先生の恋の手助けをしてたときに気づいたことだからずっと隠しててん。
だから、お前が告白せんのやったら、俺が彼女に告るけど。…ええの？
…ええんか？！」
掴まれた胸ぐらを揺すられ、眼鏡がズレる。
だが俺は、それを直すことはしなかった。
その代わりに、俺の胸ぐらを掴むゾムの両手をガシッとつかむ。
ut「…ダメや。ダメに決まっとうやろ。彼女は、Aちゃんは、俺が幸せにするんや。いくら俺を応援してくれてたゾムでも、…それは、させられへん」
ゾムの手を振りほどいて、俺は踵を返した。
そして一歩一歩確実に、歩みを進める。
俺がこよなく愛する、彼女の元へ。
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☆雅空☆(プロフ) - Aoiさん» お待たせしましたm(._.*)mありがとうございます！とても嬉しい限りです！ (2020年1月29日 20時) (
レス) id: b3698bc5f5 (このIDを非表示/違反報告)
Aoi - 待ってましたー！(待ち続けて良かった) 完結おめでとうございます！ ニコニコしながら読ませていただきました！ (2020年1月29日 15時) (レス) id: 04b09c3544 (このIDを非表示/違反報告)
☆雅空☆(プロフ) - 流希さん» ありがとうございます！これからもご期待に添えられるように頑張りますっ！ (2019年10月5日 11時) (レス) id: b3698bc5f5 (このIDを非表示/違反報告)
流希 - 可愛いすぎる！凄く好きな感じの作品です！頑張って下さい！ (2019年10月5日 10時) (レス) id: a52e442f29 (このIDを非表示/違反報告)
☆雅空☆(プロフ) - ぺんぎん☆さん» 神だなんてそんな…(汗)ありがとうございます!!頑張りますっ！ (2019年9月29日 22時) (レス) id: b3698bc5f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆雅空☆ | 作成日時：2019年9月14日 11時
