☆ｻﾝｼﾞｭｳﾖﾝ ページ35
コネシマとトントンが帰ってからすぐ、俺はAちゃんにメッセージを送った。
＿＿
うっつん来週末空いてますか。また2人でどこかに行きたいなと…
送ってしばらくすると、ぴこんと携帯が通知を告げ、彼女からメッセージが届いた。
＿＿
A空いてるで!私もまた行きたいなって思っててん!
ut「ふぇ…」
＿また行きたいって思っててくれた…
ut「また行きたいまた行きたいまた行きたい…」
嬉しすぎて何度も呟いてしまう。
自分で自分のことをキモイと気づき、口を閉じる。
そしてきちんと彼女に返信した。
＿＿
うっつんまじで?!良かったわ〜!楽しみにしてる
人仕事終えて携帯を閉じる。
さて、明日からの仕事を頑張りましょうか。
＿＿＿
それから一週間後。
【side.A】
『大輝！』
またあの場所で彼に手を振る。
あの場所とはどこかって？
…彼が私をナンパから救ってくれた場所だよ。
ut「…あ、Aちゃん！や、やっほー」
ぎこちないような口調で言ってくる彼。
珍しく滑舌が少し悪かった。
『大輝なんかあった？』
思わず彼の顔を覗き込みながら聞くと、大先生はさっと顔を逸らして「な、なんもないよー」と軽く笑った。
『ふーん』
また顔逸らして。
絶対なんかあった。
何かがあったことは分かるが、何があったのかは私にわかるはずがなく。
追求することはやめて、私は大先生の横を歩いた。
『どこ行くん？』
ut「んー、内緒。俺に着いてきて」
振り向きざまにふにゃりとした笑顔で言われる。
その顔がかっこよくて、優しくて、それだけで幸せな気持ちになった。
しばらく彼の後ろを歩いていると。
独特な匂いが鼻をついて私は思わず顔を顰めた。
この匂いは…
『海…？』
ut「…正解やで」
目の前に広がる空よりも青い美しい海。
その深い深い青は、まるですぐそばに居る大先生を表しているようで。
それに吸い込まれるように見入っていると、ふと、隣にいたはずの大先生が消えていることに気づいた。
『ふぇ？！大輝？！』
慌てて当たりを見渡すが、どこにも彼の姿は見えない。
嘘でしょ…
1人で帰れる気がしないよ…？
泣きそうになっていると、ぴこんっと携帯がなった。
＿＿
うっつんごめん。ちょっと待ってて。
どうしたのだろうか。
考えてもわからないので、私は言われた通りに堤防に腰かけて待っておくことにした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 132人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
☆雅空☆(プロフ) - Aoiさん» お待たせしましたm(._.*)mありがとうございます！とても嬉しい限りです！ (2020年1月29日 20時) (
レス) id: b3698bc5f5 (このIDを非表示/違反報告)
Aoi - 待ってましたー！(待ち続けて良かった) 完結おめでとうございます！ ニコニコしながら読ませていただきました！ (2020年1月29日 15時) (レス) id: 04b09c3544 (このIDを非表示/違反報告)
☆雅空☆(プロフ) - 流希さん» ありがとうございます！これからもご期待に添えられるように頑張りますっ！ (2019年10月5日 11時) (レス) id: b3698bc5f5 (このIDを非表示/違反報告)
流希 - 可愛いすぎる！凄く好きな感じの作品です！頑張って下さい！ (2019年10月5日 10時) (レス) id: a52e442f29 (このIDを非表示/違反報告)
☆雅空☆(プロフ) - ぺんぎん☆さん» 神だなんてそんな…(汗)ありがとうございます!!頑張りますっ！ (2019年9月29日 22時) (レス) id: b3698bc5f5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：☆雅空☆ | 作成日時：2019年9月14日 11時
