呆気ない終焉 早月 ページ21
「あ、私?私はディアボロ・エックスバレット。以後お見知りおきを、へへっwww」
そういって気持ちの悪い笑い声をあげる少女―――ディアボロは、何処にでもいるようで何処にもいない、独特な雰囲気を纏っていた。
―――ディアボロ・エックスバレット?聞いた事ない名前ね。でも……
圧倒的な実力者なのは一目見ただけで痛い程わかる。周囲に立っている者全員が困惑し、それと同時に緊迫した表情になる中、ディアボロだけはニヤニヤと気味悪く笑っていた。
「あーはいはい、君が東風谷早月ね。そこにいるのが虚・ツヴェターエワで、他にも外来人が色々居る……って訳か。うーむ、東風谷早月はパッと見攻めっぽいけど誘い受けが合いそうではある。虚・ツヴェターエワは受け……でもいいし逆に攻めでも良い味出しそう。まーでも普通に考えたら東風谷早月が左で虚・ツヴェターエワが右になるのかなー?」
ぶつぶつと訳の分からない独り言を呟いているディアボロ。「攻め」やら「受け」やらといった単語の使われ方が意味不明だったが、私の知らない世界の話なのだろう。それよりもディアボロがいつ何を仕掛けてくるか分からない、という事の方が重要だ。ディアボロの圧倒的なまでの存在感故か、若干虚の呼吸が荒くなって来ている。多少の無理をしてでもお引き取り願わなければ。
「まいっか。ここはこれで解決したんだもんね。へへっ、みんな混乱してる混乱してる!はぁーこれで私は満足っすわ。じゃまたどこかで会えたら会おう。ばいばーい」
―――などと思っていれば。
ディアボロ・エックスバレットはどういう風の吹き回しか、何処へともなく消えていってしまった。その場にいた私や虚、外来人も含めて、全員がぽかんという表情になる。ややあってから、虚が息絶え絶えになりながら話し始めた。
「あっ、あのっ、コレ……たっ、多分、解決したと思うんですケド……谷ちゃん、もっ、もう、異変ノ主犯に成り得ル魔力反応がっ、なっ、なイんデス……」
「つまり、もう幻想郷で起こっている異変は全て解決された……そういう事ね。確かに、東京の方はどうにかなったみたいだし、ディアボロ・エックスバレットの力で白き悪魔とミフェルティア・ラピスラズリ、禁忌呪は無力化された。あとは幻想郷を元に戻すだけで異変は終わるわ」
「……ああ、それなんだが」
そこで声を上げたのは、神凪志貴という外来人だった。全員が彼に視線を向ける。
「俺やカノン、真央の能力で、幻想郷の復興はなんとか出来そうなんだ」
そう言って、志貴は小さな手帳のようなものを取り出す。左右にいる少女達と相談しながら作業を進めている彼らを、私達は黙って見守っていた。
1人がお気に入り
「募集企画」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うp主こと東方好き死神まお(別アカ) - さっきさん» ありがとうございます! (2022年8月19日 13時) (レス) id: d45d880fd4 (このIDを非表示/違反報告)
さっき(プロフ) - 更新しました!あと、お話がいっぱいなので新しく作っておきます! (2022年8月19日 13時) (レス) id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
さっき(プロフ) - 更新します! (2022年8月19日 12時) (レス) id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 更新しました! (2022年8月19日 12時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 更新します! (2022年8月19日 12時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サナティ x他5人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/
作成日時:2022年8月6日 9時