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常闇のせかい 空夜 ページ13

「さて、私の番だ」

ディアボロが少し呟いただけで、周囲の空気がぴりりと張り詰める。それは強者の覇気、あるいは神域の雰囲気にも似ていた。つまるところ、ディアボロはやはり只者ではない。

「大悪魔もいい感じの出してくれたし、私も加減しないからさ……一撃で死ぬなよ?」

最後の一言は決定的に響いた。空夜の背中に乗っている紅音も、突然発作が起きたかのようにかたかたと震え出す。荒い呼吸が空夜のうなじに何度もかかる。早く終わらせないと紅音が保たないな、と空夜は判断したが、それだけでどうこうできる相手でもない。なるようになるしかないのだ。
ディアボロは少し息を吸って、吐く。そして、言った。

「縺昴s縺ェ縺薙→繧医j縺翫≧縺ゥ繧馴」溘∋縺溘>」

もはやそれは、言語ではない。―――否、言語ではあるのだろうか。しかしディアボロの発した言葉は認識の範疇を超え、ただの雑音(ノイズ)にしか聞こえない。
―――これ、は……ッ!
誰もが認識できない雑音を、空夜だけは理解していた。雑音にしか聞こえないのはそれもそのはず、もとよりこの世界に存在しない言葉なのである。ディアボロ本人が編み出したのか、もっと高次の知性が関わっているのかはわからないが、この詠唱は完全なる未知のものなのだ。

「荳臥ィョ縺ョ繝√?繧コ迚帑クシ、貂ゥ邇我サ倥″」

詠唱はさらに続く。だんだんとディアボロの力が増していく。ディアボロの紫紺の瞳が細められ、先程までの少し抜けた雰囲気は何処へやら、機械のように冷徹になっていく。

「縺翫a繝シ縺ョ蟶ュ、縺ュ縺?°繧!」

「―――ッ、空夜!」

瞬間、視界が真っ暗になった。暗い、暗い、常闇の世界だった。平衡感覚が効かなくなって、上か下かも分からなくなる。自分自身すら喪失しそうな世界の中で、空夜は背中に乗っている紅音の存在をやっと認識した。
―――これは一体……?
影に声をかけようとして口を開いても、声が出ない。それどころか呼吸もしていない事に、空夜は気付いた。気付いてしまった瞬間、今まで感じなかった息苦しさが途端に襲ってくる。息を吸おうとしても、呼吸の仕方を思い出せない。

―――芹亜、芹亜、どこにいるの、芹亜!

咆哮にも似た絶叫が、空夜の思考を一閃した。誰かの声だ。だが一体誰なのかが致命的に思い出せない。靄がかかったように思考が停滞する。自分が一体誰なのかも見失いそうになった、その瞬間。

「よし、こんなもんでいいじゃろ」

ディアボロの軽快な声が、空夜の耳に届いた。

幕間休憩 空夜→←お楽しみはこれから 紅音



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うp主こと東方好き死神まお(別アカ) - さっきさん» ありがとうございます! (2022年8月19日 13時) (レス) id: d45d880fd4 (このIDを非表示/違反報告)
さっき(プロフ) - 更新しました!あと、お話がいっぱいなので新しく作っておきます! (2022年8月19日 13時) (レス) id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
さっき(プロフ) - 更新します! (2022年8月19日 12時) (レス) id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 更新しました! (2022年8月19日 12時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 更新します! (2022年8月19日 12時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サナティ x他5人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/  
作成日時:2022年8月6日 9時

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