401話 ページ38
葵｢A先輩！！｣
A｢大丈夫、私の役割は姫を守る事だから！！｣
葵の元へとたどり着いた瞬間。
耳に劈くドラゴンの高い鳴き声が辺りに響き渡った。
アーサー王｢マスタードラゴン！？｣
本来は白く美しい姿であろうマスタードラゴンは、毛並みが黒く染まり、瞳もどこか虚ろげだ。
そうだ、物語上狙ここでメローラ姫を誘拐するはず。
本来は物語の進行上、連れ去られなければならないが......。
葵ちゃんを危険な目に合わせられない。
｢任務遂行の為、姫を捕える。｣
マスタードラゴンの頭上より突如発生する黒い球体。
よく見ると頭上には黒い甲冑を身にまとった騎士が1人立っており、マスタードラゴンを操っているのは彼で間違いないようだ。
A｢ｯ！！......メローラ姫、場内に逃げて！！｣
葵｢は、はい！！｣
マスタードラゴンの頭上で生成された球体は一直線で葵の元へと放たれる。
ダメだ、葵ちゃんを助けなければ......！！
Aは近くにあったサッカーボールを手に取り、走り出している葵の背後に立ち塞がった。
神童｢A！？｣
Aは恐れずに手元のサッカーボールを迫る球体に蹴りこんだ。
｢無駄だ｣
しかしサッカーボールはその球体をすり抜け、こちらに向かうスピードは変わらない。
A(交わしたら葵ちゃんに当たる。)
Aは腰に着いている剣へと手を伸ばすが間に合わず、その球体に飲み込まれる。
そう誰しもが思った。
A｢えっ！？｣
突如強い衝撃と共にAの身体は横に弾き飛ばされた。
A｢ｯ！！！......神童！？｣
そう、飲み込まれる直前。
神童は身を呈して、Aを押し退けたのだ。
球体に飲み込まれた神童は内側から脱出を試みるが、全く敗れる気配がない。
それどころかその球体はシャボン玉のように、徐々に空中へと浮遊していく。
A｢神童、端に寄って離れて！！｣
神童｢無理だ！！お前はメローラ姫を護るんだ！！｣
神童に諦めるよう声をかけられるがAの耳には全く届かず、腰にある剣を抜き、全力で目の前の壁に食らいついていた。
黄名子｢メローラ姫、危ない！！！｣
その間にも再び黒い球体が葵に向かって放たれ、いつの間にか2人目の犠牲者、庇った黄名子までもが黒い球体に飲み込まれ拘束されてしまった。
そして2人を飲み込んだ球体はドラゴンの足元へと引き寄せられていく。
｢......イレギュラーだが仕方ない。｣
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ゆーり(プロフ) - 夜市さん» コメントありがとうございます！！本当に更新頻度爆下がりとなり申し訳ないです(汗)この後1話分残して、あすまた更新出来るように頑張るので気長に待っていただけると嬉しいです......！！！ (2023年1月3日 23時) (
レス) id: 250c2a8e78 (このIDを非表示/違反報告)
夜市 - いつも見ています＼(^o^)／続きが気になります。 (2023年1月2日 23時) (レス) @page12 id: 62e5bc4b98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーり | 作者ホームページ：https://twitter.com/yuri__1098
作成日時：2022年9月19日 0時
