395話 ページ32
｢A先輩、起きてください！！｣
次第に近づいて聞こえる女の子の声。
ぼやける視界が徐々にはっきりし、目の前には不安げな葵の姿が飛び込んできた。
葵｢先輩！！｣
あれ、ここは一体.....？
あたりは如何にも高級そうな装飾で飾られている広い部屋。
そしてその部屋にある2人がけのソファーのような場所でAは横になっていた。
そんな自身がいる環境ももちろんだが、それよりも気になってしまったもの.....
A｢それより葵ちゃん、その服はどうした.....の？｣
それは服装だった。
私自身も雷門ジャージから身軽で小綺麗な服装に着替えられている。
まるで貴族が着ていそうな.....そんな印象を受ける。
葵｢それが.....気がついた時にはそこの大きなベットに横たわっていて、ドレスを着ていたんです。
ひとりぼっちだったこの部屋を見渡したらソファーにA先輩がいて、少し安心したのですが......。｣
お互い今の状況を把握出来ていない。
勇気がいるがこの部屋を出て状況を把握した方が良さそうだ。
A｢葵ちゃん、歩けるなら少し外へ出て様子を見にいこう｣
Aの提案に葵は戸惑いながら頷き、一緒にドアへと歩き出したその時。
コンコン......。
部屋に響くドアをノックする音。
反射で後ろにいた葵を守るような形でAは体勢を整えた。
A｢どなたですか｣
｢あれその声は.....？｣
ドアがゆっくりと開かれ、その先にいたのは見慣れないメイド姿が似合う女の人だった。
｢やっぱり、Aさんがいらしたのですね｣
A｢えっ.....？｣
相手は私の名前を知っているどころか、なぜか親しげに話しかけてくる。
無論A自身は相手の事を記憶しておらず、名前を呼ぶこともできない。
葵｢すみません、どなた.....ですか？｣
勇気を出して口を開いた葵。
その様子に目の前のメイドは心底驚いたような様子で固まってしまった。
｢何をおっしゃいますかメローラ姫！！｣
メローラ姫！？
｢あぁ、きっと寝ぼけてらっしゃるのですね
いつもこのメイド長が身支度のお世話をしているじゃないですか｣
こちらの有無を言わさずにマシンガントークを繰り広げるメイド長。
｢それよりAさんは早く騎士団の元へ行ってください！！
今日は入団試験当日、円卓の騎士を管理する者として責任持って行動していただかなくては！！｣
そんなメイド長によってAはあっという間に部屋を追い出されてしまっていた。
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ゆーり(プロフ) - 夜市さん» コメントありがとうございます！！本当に更新頻度爆下がりとなり申し訳ないです(汗)この後1話分残して、あすまた更新出来るように頑張るので気長に待っていただけると嬉しいです......！！！ (2023年1月3日 23時) (
レス) id: 250c2a8e78 (このIDを非表示/違反報告)
夜市 - いつも見ています＼(^o^)／続きが気になります。 (2023年1月2日 23時) (レス) @page12 id: 62e5bc4b98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーり | 作者ホームページ：https://twitter.com/yuri__1098
作成日時：2022年9月19日 0時
