Non genre (ページ15)

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壱北/BL ページ15

壱馬side

｢もう恋愛なんて、しない｣

ほくが泣きながらそう俺に言ったのは3年前。

あれからもう3年も経つのか…。

俺がそう呟くと、隣に座っている可愛い恋人に
｢なにが？｣と聞き返された。

壱馬｢ほくに告白した日からちょうど3年。｣

北人｢あー。｣

壱馬｢恋愛したくない、って泣きながら抱きついてきてその流れで告白したらOKもらえて。
あの時はびっくりしたわ。笑｣

北人｢まぁ、ね。笑｣

ほくは3年前、付き合っていた男の人がいた。

お互い愛しあっていて、二人の間に俺が入り込む隙なんてないと思っていた。

俺だってほくが好きだったけど、ほくがそいつのことを嬉しそうに俺に話してくれるから、この気持ちは忘れてしまおうと思っていた。

そんな、純情でピュアなほくを傷つけたのは、当時付き合っていたそいつだった。

自分は勝手に浮気しておきながらほくを男たちの中に放り込んで襲わせようとしていた。

なんとか逃げてきたというほくを俺の家に迎え入れて事情を聞き、危うく過呼吸を起こしそうになっていたのを宥めて落ち着かせてやった。

その出来事がトラウマになってしまったほくは、
俺の目の前で
"もう恋愛なんてしたくない、"
と、震えながら涙を流して言った。

壱馬｢俺の事好きになれば、泣かせたりしないのに。｣

北人｢え、？、、泣｣

壱馬｢お前もうあいつと別れろ。
そのかわり、俺と付き合え。｣

北人｢かずま、何言って、｣

壱馬｢俺はお前のことずっと見てきた。
お前があいつのこと嬉しそうに話す度、俺の、
お前を奪いたいって気持ちが強くなっていった。｣

北人｢かず、ま、、｣

壱馬｢誰にも渡したくない、俺だけのものにしたい。｣

北人｢…｣

壱馬｢俺だったらお前を、世界で1番幸せに出来る。
ずっとお前が好きだった。
…北人、お前は今日から俺のな？｣

北人｢う、かずまぁ、泣｣

北人｢あの時の壱馬、今より独占欲強かったよね。｣

壱馬｢今も強いと思うで？笑｣

北人｢そりゃ、そうだけどさ笑｣

壱馬｢ほく、世界で1番愛してる。
一生お前を守るから。
これからも俺に付いてきてください。｣

北人｢俺もだよ。俺には壱馬しかいない。｣

"ずっとずっと大好きだよ。"

2人が結婚するまでそう時間はかからなかった。

(終)