epi 7 ページ7
.
廉「………せやんな。だってお前、彼氏おったことないもんな」
「わざわざそんなん言わんでええやん」
廉「嬉しくないん？俺が初めての彼氏やで？」
ニカッと笑うその顔に
…ほんま、調子狂う。
今までみたいにうまく言い返せんのは
廉の言うとおり
私は、嬉しいのかもしれへんから。
廉「……別に、Aはそのままにしとったらええねん。」
急に、しおらしくなる廉。
マフラーの端を手で小さく握ってる。
「へ？」
廉「俺が勝手に繋いだるから、
Aは握り返してくれるだけでええねん」
ほら。また、かっこいい廉。
廉はずるいよ。
いつも可愛くない、可愛くなれへん私なのに
廉だけ、こんなにかっこよくなっとる。
その目に
全部射抜かれて、全部見透かされとるみたいに。
廉「………ん、」
私に向かって手を差し出す廉。
＿＿ああ。これが、合図。
ゆっくりと廉に向かって手を伸ばすと
まだ途中なのに、勢いよく掴まれて指が絡んだ。
" 握り返してくれるだけでええねん "
その言葉が頭の中を巡って
私は、廉の手をぎゅっと、握り返した。
「………こう？」
廉『…ん。完璧やん？』
無邪気な笑顔が可愛く思える。
今まで空いていた隙間はなくて、
肩が触れて、
同じ赤いマフラー同士が擦れて、
体温を近くに感じて、
息遣いを耳に感じて、
あぁ。これが私たちの新しい関係なんや。って
妙に生々しく感じたけど
" 幸せやな " っていう
まだ廉に言うには照れくさい言葉が
私の胸の中に、大事に収められた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 741人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つむ - 雨音さん初めまして！ツィッターの頃から読ませていただいていて、何度も読み返しました。雨音さんが書く廉くんが大好きです。秘かに自分のブログにお勧め記事を書きました。どうか、廉くんメインで、またお話を書いていただけませんでしょうか。 (2018年4月25日 22時) (
レス) id: 9d0544f12a (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - れおんさん» れおんさーーーん！！！ありがとうございます(>_<)れおんさんには本当に支えられました。ほんとにほんとにほんとに！ありがとうございました！ (2017年3月13日 22時) (レス) id: 6707e6f3bd (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - このちょさん» ありがとうございます(>_<)(>_<) (2017年3月13日 22時) (レス) id: 6707e6f3bd (このIDを非表示/違反報告)
れおん(プロフ) - 雨音さん！！完結おめでとうございます！！！後日ツイッターの方でももう少し気持ちを落ち着かせてから感想を書かせてもらいますね〜あ、1つ言わせてください。私このお話大好きです！！お疲れ様でした！！！ (2017年3月13日 16時) (レス) id: 9992e343e0 (このIDを非表示/違反報告)
このちょ - 雨音さん» いえいえ!!雨音さんのお話大好きなので､これからもキュンキュンするお話楽しみにしています(´∀`) (2017年3月12日 22時) (レス) id: 80878c30b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雨音
| 作成日時：2017年2月18日 19時
