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開始時刻まではまだ少しある。
ふたりで並んで隅の方に立っていると、いつの間にか姿を消した
慎太郎が、他の4人を連れてやって来た。
「やっほー樹。Aさんもメリークリスマース。」
「メリークリスマス、Aさん。」
「いや俺。」
「あ、樹も。」
「雑。」
「ふたりともメリークリスマス。樹、腕のメンテナンス、明日でいい?」
「いーよ。よろしく。」
「Hi! 久しぶりだねふたりともMerry Christmas!!」
怒涛のようにしゃべりだす5人に、Aが「ご無沙汰してます。」と
小さく頭を下げる。
「やっぱり固!」
そう言って笑っているきょも。
「今日こそさ、飲むデショ。樹。」
「飲むよ。あんま飲めないけどな。」
「えー泊まるんでしょー?」
「泊まるよ?」
「じゃあ少しくらいいいじゃん。」
「いや、コイツほっとくの無理だから。」
「なーんで、ほくちゃんだっているんだしだーいじょうぶだってー!」
そんなことを言ってるジェシーをなんとなくあしらって、「A、
コートよこしな?」と声をかけてコートを受け取る。
「預けてくる。Aのこと、頼むな。」
と伝えて、クロークに向かおうとすると、こーちに呼び止められて。
「樹、レ二ヤードつけとけよ。」
と言われる。
「ああ、忘れてた、」
コートを預けたついでにトイレで鏡を見て、青いレニヤードに腕を通した。
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作者名:月華 | 作成日時:2023年5月15日 0時