検索窓
今日:6 hit、昨日:19 hit、合計:45,810 hit

13話 ページ14

エース「…当たんねぇよ」



『っ!?』



私が放った海楼石の弓矢は、なんとエースの炎となった心臓をすり抜けた。



『当たれ!!当たれ!!当たれ!!!!!!』



何本打っても炎と化した体をすり抜けていく弓矢。



『どうして!?海楼石は能力者の能力を封じ込めるんじゃないの!!??』



手が震える。海楼石の効かない能力者なんて、初めて見た。でも、どうしよう。



エース「俺には…当たらねぇぜ」



ガチャンッ



私は弓矢を投げ捨てると、近くに用意していたバケツを取った。そしてエースに向けて思いっきり投



げ飛ばす。海楼石が無理でも、水なら。



バシャッ!!



でも、エースの力が抜けることはなかった。



エース「水も、効かねぇよ…」



『嘘でしょ…どうして!?』



何もできなくなって、その場に座り込む。最終手段は…オトオトの実の力。



_______赤い血に染まる 純白のドレス



これも、効かない。エースはステージに上がってくると、私に近寄った。とっさに短剣を取り出す。



『来るな!!!』



威嚇するように剣先をエースに向けると、鋭く睨みつける。それでもエースは、前に進んだ。



エース「…」



『そ、それ以上近寄るなああああああああ!!!!!!』



叫んだ途端、空が暗くなり、《闇》が私を覆う。この闇は、私の心の闇だ。



『近寄るな!!お前も闇に飲み込まれるぞ!!』



エース「別にいいぜ、お前とならな」



『っ!』



エースは、私を優しく包み込んだ。短剣が手から抜け落ちる。するとエースは、耳元で話し始めた。



エース「お前言ったよな…歌うのが怖いって…またみんなを傷つけちまうんじゃないかって…怯えて

た…でもよ、俺が倒れなくて、お前は自信を持ってたじゃねぇか…なのになんで、こんな事してんだ

よ…これは正しいやり方じゃない、間違ってる…もう、自分に嘘をつくのは…やめろ」



『エー…ズ…ごめ、ごめんね』



エースの温もりは、かけがえのないものだった…。でも、もう遅い。



ドンッ!!!!



エース「っ!?A!!??」



エースを突き飛ばすと、私は闇に、飲み込まれた。

14話→←12話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (80 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
330人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

立川愛理(プロフ) - 面白かったので続きを是非書いてください。完結まで是非書いてください。 (2022年11月17日 22時) (レス) id: 48f2d0542c (このIDを非表示/違反報告)
胡桃 - ありがとうございます!頑張っちゃいます! (2022年9月1日 17時) (レス) id: 16322090dd (このIDを非表示/違反報告)
こぐま☆にゃんこ(プロフ) - 胡桃さん» お答え頂いてありがとうございます!了解しました!!これからのお話の続きも、楽しみにしております!! (2022年8月31日 16時) (レス) id: 1141f035c0 (このIDを非表示/違反報告)
胡桃 - はい!エース救済にしようかと思っています! (2022年8月31日 16時) (レス) id: 16322090dd (このIDを非表示/違反報告)
こぐま☆にゃんこ(プロフ) - 質問失礼します!こちらの作品は、エース救済作品ですか? (2022年8月31日 5時) (レス) id: 1141f035c0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:胡桃 | 作成日時:2022年8月15日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。