半分ヒロインのいち〜y"

夜の火花 ページ28

『おわったーーーーーあ！』





「つかれたーーーーーあ！」





『みんな今花火見てるんだろうなぁ』






バーーン




木と木の間から見えるあの儚い花火







屋台の人達はみんな今花火を見にいっている



屋台にずっといるのは俺たちぐらい








、








『楽しかったね』






「うんっ



でも、本当に浴衣とか着なくてよかったの？」







『渉とならどこにいても



何してても楽しいんだよね』








「何で？」









『何でだと思う？』









ピンクと青と緑と…




彼女の顔が照らされて




沈黙があればあるほど胸が高鳴る









「好きだから？」








手を握って笑顔で優しくて




改めて聞いてしまった言葉に




今日あんなに鉄板に近かったのに




西日がすごかったのに




今の一瞬で焦がされたような感覚








思わず目をそらす







「ねぇ、しゃがんで？？」







『えっ？うん、？』









訳もわからず鉄板と台のそばにしゃがむ。









花火が上がり終わってまた上がろうとした







「これっ、見て？」







『！！！！！




これっ、て、』









台の布をめくると





箱があって






そこを開けたら浴衣が入っていた






『わっ、渉、』






「一緒にお祭り行ってくれる？




来週あの川沿いでやるんだって




浴衣、やっぱりきたいでしょ？」








最後の言葉を言う前に




思いっきりわったーに抱きついてしまった




こんなことある？？







「おぉ、




そんな喜んでくれて嬉しいよっ笑」







『実は私も』








実は私も



同じものを渡すんです








「うそっ、、？！




ことみも買ってくれたの？？、」







『藤ヶ谷さんの力も借りてね？笑




なんか被っちゃって恥ずかしいわー笑』








「ははっ笑」







笑いあったままわったーがありがとうーーー


てハグをした








そのまま頬寄せて写真を撮って




その日は片付けをさっさっと終わらせて





言うまでもなく





仲良くゆっくり道を帰って行きました。

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