ビリってより罠罠 (ページ21)

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次の日の、バイト終わり。

拓弥くんと、店長から貰った試作のケーキを食べながら、お互いの近況を話していた。

「宿題どのくらい終わった？」

拓『まだ半分くらい』

「え、まだ始まって5日しか経ってないのに、半分もいったの？」

拓『答え見ながらな』

「ダメじゃん(笑)」

拓『いいんだよ、バレなきゃ(笑)あんなの真面目にやってる方がバカだって』

「私、ちゃんと自力でやってるもん」

拓『終わんの？』

「終わるよ！稜雅くんとっ、あっ......」

稜雅くんと沢山遊びたいからって言おうとしたのを途中でやめた。

拓弥くんとは友達のままとは言え、
一度、告白されたわけだし...

拓『ったく、変に気使うなって。気にしてねぇから。』

そう言って、デコピンされて、空っぽになったお皿を片付けてくれた。

初めて会った時は、無愛想な人って思ってたけど、本当はすごく優しくて思いやりのある人だった。

拓『ほら、早く着替えねぇと彼氏迎えに来んぞ～』

「うん！」

時計を見れば、バイトの終わる時間はとっくに過ぎていた。

急いで着替えて外に出る。

「稜雅くん、お待たせ！」

『うん。今日もお疲れ様～』

優しい彼がいて、頼りになる友達もいる。

私は今の環境がすごく好きだ。