【BTS】シュガーシガーキス

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街灯に照らされる、Aのぼさぼさになった、涙ではりつい髪をなおす。




「ふ、両方取る？」

号泣して外れたらしいコンタクトをつまめば
なぜかいい。首を振られた。




Aはすんすん落ち着いて鼻を鳴らしている。

危うく過呼吸になりそうだったからそこは安心した。
「手とかもう痺れてねぇ？ ちゃんと動くか？」
「う、ん……。もう大丈夫」

膝に置かれた手を握ると弱く握り返された。



……今聞いても大丈夫かわかんねぇけど。
ずっと引っかかってること。


「……別れんの？」
「やだぁ……」


また泣きそうな声になってぎゅっと手を両手で包み込まれ顔の高さまで持っていかれる。

「俺もやだ」
「…………わたしの事でユンギさんが悪く言われるの嫌だっただけで別れたいなんて本気で思ったわけじゃないんですほんとです。大好きですユンギさんが世界で一番……」
「うん、知ってる」


けど。




「暫く会わないようにするか」
「え……？」


絶望した様な声を出すから愛しくて思わず少し笑みがこぼれる。

「ママさんだって悪気があった訳じゃねーだろうけど、お前が俺のせいでこんな風になるのちょっとキツ過ぎる」
「ごめ、なさ……」
「そういうことじゃなくて」

繋いでない方の左手でそいつの頰を撫でる。



「俺もお前に会いたいの我慢するから。
お前もちょっとの間我慢。出来る？」
「ちょっとじゃない……、受験までユンギさんに会えないと思ったらちょっとじゃない……」
「俺お前のママさんに嫌われたらこれから先色々困る」

俺の発言に「は！」と露骨に反応するからまた笑う。



「しんどくなったらいつでも電話しろ。夜中でも駆けつけてやるから」
「……それは嘘。ユンギさん寝起き悪いもん」


立ち上がって、腕を引いてAも立たせる。
泣きすぎたせいか。ふらりとするから抱きとめた。




「ゆんちゃんちゅ〜」

何故だかそこだけ照れるから、自分からねだる時そいつはなぜか俺のことを「ゆんちゃん」って呼ぶ。
逆に恥ずかしくねーの？ と思うけど、まぁ、なんでもいい。



「はいはい、笑」

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