【BTS】シュガーシガーキス

□.6 ページ17

「高校生相手にマジになるとか情けねぇと思って抑えてたけどやっぱクソムカつく」

キレ気味なユンギさんに噛みつくように唇を重ねられる。
放心している間に下唇を甘噛みされて目を見開く。ぞくぞくしたのが体を走った。


「ゃ、まっ、て、ユンギさんわたしそれ知らな」


顎を引いて顔を横にそらし、ユンギさんから逃げればいよいよそれが彼の何かをぷつりと切ってしまったらしく荒々しく後頭部を掴まれた。

「あいつはいいのに俺は駄目なのかよ」


そうじゃなくて。

言い訳しようとする口を塞がれ開いた唇の間から舌が入り込む。


「んっ、」
ユンギさんと付き合ってそれなりになるけど、これまで。唇がくっつく程度のキスしかした事がない。
だからこんなのは知らない。


されるがまま応え方も分からないまま。
くらくらしてしまいそうなキスをただただ受け入れる。

どんなに胸を押しても角度を変えて何度も繰り返され、「しつこい」と言わんばかりに手首をつかまれソファに押し付けられる。



息継ぎの合間に小さく鼻にかかった声がもれる。

頭がおかしくなりそう。


なんだか怖くなってきて薄く目を開ければ、いつも以上に細い目でわたしを見透かすようにガン見しているユンギさんと目があって反射的にもう一度固く瞼を閉じた。

段々座っていられなくなって、ずるずるとソファに沈み込んでいく。



唇を離してくれた時には完全にユンギさんに組み敷かれる体勢になっていた。



「あーあ……」

体に力が入らなくなりへとへとなわたしをそうした本人であるユンギさんは平然としていて。

小さく肩で息をしながら、ユンギさんに髪の毛をなでられればそれだけでぴくりと体が反応してしまって小さく笑われ恥ずかしくなる。




「下手くそ過ぎ」
言うくせにその顔はなぜか嬉しそうで。

「ユンギさんとのキス、なんか、変」
「何が？」
「全然違う、体がぴりぴりするしなんか、」
「ほかの男としたこと思い出してんのかよ」
「や、そういう事じゃ……」
「嘘。冗談」


小さく笑って、また、今度は軽いキスが降ってくる。

そのまま両手を頰で挟まれ、じ。と見つめられ気まずい。


「普段こんな事しないのに」
「これだけで止めるの割ときついからな」



あ。と声が出た。
心臓がばくばくし出してユンギさんから目を逸らせなくなる。

「ふ、何想像してんの」



余裕そうにしてるけど、よくよく考えたらわたしはユンギさんに普段手加減してもらっているし、相当我慢させちゃってるんじゃ。

□.7→←□.5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す