今世 五条悟(4) 分からない ページ35
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天上天下 唯我独尊
それが俺だ。
呪術界最強の眉目秀麗のイケメン、御三家の一つである五条家の跡継ぎ。
それが俺だ。
愛囁天女の顔を蹴ろうとした脚が不自然に空中で止まっている。
目の前には初雪の如く白さのすらっとした指が俺の顔に伸ばされていた。
視線をずらせば至近距離にある桃色に染る艶やかな唇。
彼女の低くもなく高くもないどこか耳に残るような声が俺の頭の中を侵食していく。
一瞬絡まった彼女の瞳が頭から離れない。
おかしい。
表面上はいつも通りの俺なのに、その内は生きてきた中で1番、あの天与呪縛の呪詛師を相手取った時より激しく荒れている。
なんで頭からあの瞳が、唇が、声が、離れないんだ。
分からない。
ふと愛囁天女に支配された様な思考の隙間に思い出したのは子供の頃読んだ古い書記。
“無骨で頑固な私をいつも笑顔で暖かく迎えてくれた彼女を愛している“
｢ 遊女のハナ=愛囁天女で身請けの日に遊女の本性に気づいて戦って殺された、のか？｣
｢ …………………探してみるか特例特級呪物、愛囁天女｣
もし俺が立てた予想が本当ならこの女はもう忘れてしまったのだろうか。
全てを捨てて自分を愛し、愛されたいと願い、自分の手で殺そうと決意した男のことを。
チラリと後ろに視線を向ければ俺が殺した男の死体を守るように戦っている愛囁天女。
『私の術式は[愛学教術]学んだ愛を生物に付与できるの』
それは誰に教えて貰った愛なんだ？
分からない。
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武藤で無糖(プロフ) - みくさん» ﾋｮｴｰｰｰ！そう思って頂けて嬉しい限りです。コメント凄いモチベになります！ありがとうございます߹ᯅ߹ (2022年11月8日 14時) (
レス) @page28 id: 6b6a37760c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - ヤバい...物語の進み方が好きすぎる...設定が好き....面白すぎます！夢主ちゃんのこういう感じ、めっちゃ好きです！！ (2022年11月7日 20時) (レス) @page7 id: c22457a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：武藤で無糖 | 作成日時：2022年10月23日 15時
