08:新たな才能 ページ8
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無事にクラス全員の出る種目が決まって、クラス対抗球技大会の日を迎えた。
体操服を着て家を出る。
今日は午前中ずっとイベントだし、また凛くんの顔見れないかな。一瞬抜け出して絶対凛くんの勇姿を見届けよう。
「あ！ 凛くんだ！」
登校して真っ先に輝く星を見つけた。
超ド級にぎらぎらしている青い惑星。
彼は１週間前とよく似た姿で昇降口に立っていた。
誰もよそ見せず、私を一目で射止める梟。
なのに次の瞬間、クラスメイトの影が立ちはだかって、彼は遠くなってしまった。
「おはよーA！」
「あ、おはよ！ あ、…」
「え、もしかして誰か待ってた？」
「……ッヒ、ちょっと…後ろ、！？」
５歩後ろに、彼の存在を知った友達が悲鳴にも近い息を漏らす。
私達を悠々と見下ろす凛くんは、瞬時片眉をぴくりと動かしただけで、そのまま用は済んだみたいに階段を上がっていってしまった。
「もしかして、邪魔しちゃった……？」
「ううん。まだ未遂だったから大丈夫」
「未遂ってなに」
凛くんの用件は判明しなかったけれど、見れないと思っていた朝から凛くんの顔を見れただけで私は満足だ。
そして適当に担任の先生の話が続いて、生徒それぞれ自分の種目ごとに競技場へ向かう。
「そういえば、糸師くんはサッカーだっけ？」
「うん、だから休憩のタイミングで一瞬抜けて見てくる」
「愛が深いね〜お互い」
「一方的だよ」
友達は苦笑した。
今の会話でどこに苦笑ポイントがあったのか。
そんな会話をしている内に２階の体育館に到着する。
やけに人が多い体育館でシューズを履き替えて中に入った時、友達含め、私は絶句した。
「あの糸師凛が、バスケらしいぞ！？」
もう既にアップを終えたのか少し顔色の良くなった顔つきの彼がそこにいた。
そして彼が持っているのは愛用の物よりも一回りは大きくなったバスケットボールだった。
私を見つけて一直線に最短距離で距離を詰めてくる。
朝、何か言いたげに鼻を鳴らしたのはこの事だったのか！
「あの時サッカーって言ってたじゃん」
「やるとは言ってねぇ。俺が出たら試合になんねえだろ」
「何で……バスケ…」
「サッカー以外も出来る所見せてやんだよ」
それだけ言い残して踵を返したかと思うと、持ってたボールをシュートした。
完璧なシュートに歓声が沸き上がる。
私の心臓もどくどくと鳴り止まない。
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おそらまめ(プロフ) - 彩華さん» 彩華様、感想長らく気づかず遅くなり申し訳ありません。ありがとうございます。きっと二人、これからも沢山言い合いして、言葉にならない愛を育んで、お互いが明日を生きる理由がお互いになっていくんだと思っています。また機会があればどこかでお会いしましょう！ (7月21日 13時) (
レス) id: 77433e9bba (このIDを非表示/違反報告)
彩華(プロフ) - 完結から時間経っているとはわかっているんですけど、これだけは言わせてください。めっちゃ好きです！夢主ちゃんも凛君も末長く幸せになって！これからも他の小説での交信頑張ってください。応援しています。 (7月11日 0時) (レス) @page45 id: 2b870d0ab1 (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ(プロフ) - mooさん» moo様、コメントありがとうございます！原作で摂取できない分滅茶苦茶に砂糖煮詰めております(^^)楽しんで頂けたようで何よりです。ご覧頂きありがとうございます。 (6月1日 18時) (レス) id: bb8d3426f9 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 糖分過多ー！！面白かったです！ (6月1日 3時) (レス) @page45 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ(プロフ) - ルアさん» ルア様、コメントありがとうございます！大切に作ったので、そう言って頂けて作品も作者同様喜んでおります。こちらこそ、作品を応援して頂きありがとうございます！ (2023年4月19日 14時) (レス) id: bb8d3426f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おそらまめ
| 作成日時：2023年3月27日 18時
