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外伝:好くんじゃなくて ページ38

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「えーっ! 付き合ったの二人!」

「おめでとうA!」

「ありがとー…。私は世界一幸せなオタクだよ」





付き合って3日経って漸く友達にこっそりと告げた。
両手を合わせて喜んでくれたけど、よっちゃんだけは「やっぱりね」と言いたげに微笑んでいた。





放課後、委員会の集まりが終わってすぐ校門に向かう。
もう7月か。暑いなあ。

少し人通りの少なくなった正門に大好きな姿を見つける。
こんなに遠く離れていても、彼だと分かる。





「凛くん」





離れた距離で名前を呼んだ。
絶対に聞こえてない筈なのに、携帯に落ちていた目が私の気配を感じ取って真っすぐに射止める。


ああ、なるほどな。と。
好きな人は、どれだけ遠くにいても気づいてしまうんだな。
なんて心の奥底で潜ませて小走りで彼の元に向かった。





「おっせえ。暑い」

「ごめんね凛くん。保険委員、早く終わったんだね」

体育委員(おまえら)が遅いんだよ」

「確かに!」





暑いなんて言っときながら、凛くんは絶対に待っていてくれるし、手も繋いでくれる。
凛くんの優しさは、今は私だけが知っているのだ!


そして今日は期末テストに向けて勉強会を行う。
唯一英語が苦手な私と、英語以外のできない凛くんとで、私の家で勉強することになった。





「凛くん、その袋何?」

「菓子折り。お袋が持ってけって」

「うわー白餡饅頭だ! 嬉しいっ」

「お前にじゃねーわ」





凛くんの手は今日も冷たかった。
緊張してるんだな。普段はずっと温かいから。


付き合ってから初めて家に呼ぶから、前日にお母さんにその事を伝えるとどこか嬉しそうに今朝は掃除をしていた。





「お母さんただいまー」

「おかえりA。あら、あらあら……!」

「お久しぶりです」

「えっ初めましてでしょ?」





玄関でスタンバイしていたお母さんが凛くんを見てどこか嬉しそうに口を塞いだ。
そして気にする様子もなく、彼はぺこりと小さくお辞儀して持っていた袋をお母さんに渡す。





「やっぱり彼氏だったのね」

「お義母さん、その話は触れないでもらえますか」

「あっそう?」

「何かよくわかんないけど、凛くんです。…彼氏の」

「凛くん? 好くんじゃなくて?」

「はい?」





一生噛み合わない会話に私は頭を傾げ続けた。
かくいう凛くんは意に介さぬ様子で私を見下ろす。

よく分からないので、ニコニコするお母さんを置いて凛くんを部屋に招き入れる事にした。





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おそらまめ(プロフ) - 彩華さん» 彩華様、感想長らく気づかず遅くなり申し訳ありません。ありがとうございます。きっと二人、これからも沢山言い合いして、言葉にならない愛を育んで、お互いが明日を生きる理由がお互いになっていくんだと思っています。また機会があればどこかでお会いしましょう! (7月21日 13時) (レス) id: 77433e9bba (このIDを非表示/違反報告)
彩華(プロフ) - 完結から時間経っているとはわかっているんですけど、これだけは言わせてください。めっちゃ好きです!夢主ちゃんも凛君も末長く幸せになって!これからも他の小説での交信頑張ってください。応援しています。 (7月11日 0時) (レス) @page45 id: 2b870d0ab1 (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ(プロフ) - mooさん» moo様、コメントありがとうございます!原作で摂取できない分滅茶苦茶に砂糖煮詰めております(^^)楽しんで頂けたようで何よりです。ご覧頂きありがとうございます。 (6月1日 18時) (レス) id: bb8d3426f9 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 糖分過多ー!!面白かったです! (6月1日 3時) (レス) @page45 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ(プロフ) - ルアさん» ルア様、コメントありがとうございます!大切に作ったので、そう言って頂けて作品も作者同様喜んでおります。こちらこそ、作品を応援して頂きありがとうございます! (2023年4月19日 14時) (レス) id: bb8d3426f9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おそらまめ | 作成日時:2023年3月27日 18時

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