第157話 見えてるからこそ完璧に ページ8
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イプシロンが正確なパスを繋いで、前線へと上がっていく。
「木暮、お前も！」
「っ！？む、無理！！絶対無理！！」
木暮が焦って首を横に振った。
「“ガニメデプロトン”！！」
「“ゴッド”──」
「間に合わん！！」
「クソッ……“爆裂パンチ”！！──ぐああっ！」
イプシロンのシュート技がゴールネットに突き刺さった。
「開始より一分。残り二分更に楽しませてもらおうか」
先取点はイプシロンとなってしまった。
それからもイプシロンの猛攻は続き、雷門イレブンはどんどん痛めつけられていった。
それに比べて、木暮はボールに一度も当たっていない。
「……逃げ足だけは天才的ね…」
「木暮くん、しっかりして！！逃げてばっかりじゃだめよ！！」
春奈が叫んだ。
「木暮くんって……見えてるからこそ完璧にかわすことができるのかも」
秋が言った。
みんなが疲労してフィールドに倒れ込む中、木暮はしっかりと立っていた。
「間もなく三分。次の一撃をもって、このゲームを終了とする」
「なに…！」
「また勝手に決めてるし…！」
「聞け、人間ども！我らは、10日の後にもう一度勝負をしてやろう！」
デザームが言った。
「10日…？」
「だが、お前たちは勝負のその日まで果たして生き残っていられるかな？」
「なに…！？どういう意味だ！？」
デザームが、ゴール付近から強烈なシュートを放った。
吹雪がシュートに向かって、真正面から
突き進んでいく。
「ふざけるな───！！」
デザームのシュートにより、雷門のメンバーがみんな吹き飛ばされていく。そしてシュートは、木暮へと向かっていった。
「！！！うわあああっ！」
「木暮！！伏せてろ！！」
木暮がシュートから逃げようと走り出す。
「よけ切れないわ！！」
木暮は近くで倒れ込んでいた壁山に躓いて転んだ。その瞬間、大きな旋風が巻き起こった。
その旋風がやんだとき、木暮が姿を現した。ぐるぐると回転したまま、足元にはスピードを失ったボールが回っている。
木暮がフィールドに倒れ込むと、ボールもコロコロと転がっていった。
気がついたときには、イプシロンはもうその場から姿を消していた。
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無名(プロフ) - ヤギさん» 返信が遅れてしまいごめんなさい😭🙏嬉しいですありがとうございます…😭😭🙏🙏💕💕 (2022年10月4日 19時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ヤギ(プロフ) - とても面白くて最初からここまで一気に読んでしまいました、応援してます！ (2022年6月1日 4時) (レス) @page2 id: 4a42e1cfde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年5月9日 22時
