第170話 これは監督命令よ ページ21
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「佐久間……源田……」
ベンチの二人を見ながら、鬼道は呆然としていた。
「二人のためには試合を中止したほうがいいのかも……」
「そうだな……そうすれば禁断の技を使わせずに済む！」
秋の言葉に土門が賛成したが、瞳子監督が反対した。
「試合中止は認めないわよ」
「監督…」
「後半は私の指示に従ってもらうわ。吹雪くんはフォワードに戻って。みんな勝つためのプレーをしなさい」
「それじゃ、佐久間くんたちが……」
「これは監督命令よ！」
瞳子監督が強く言った。
「私の目的はエイリア学園を倒すこと。この試合にも負けるわけにはいかない！」
「……………試合を続けよう」
鬼道の言葉にみんなが振り向いた。
「鬼道……」
「試合を中止すれば、たしかに佐久間たちの体を守ることはできる。だが……この試合は、佐久間たちの目を覚まさせるための試合。今のあいつらには、サッカーを通してでなければ、分かってもらえないんだ」
鬼道は言った。
「勝つことに、禁断の技など必要ないということを。もしここで試合を続けなければ、佐久間たちは完全に影山の影響下に置かれてしまう！そして、いずれあの技を使って、二度と試合ができない体に……やはり、この試合で救い出すしかない！」
「いいんだな？」
「……構わない」
鬼道が頷くと、円堂も頷いた。
「でも、絶対に佐久間たちにあの技を出させないようにしよう！何か方法があるはずだ！」
「私に考えがある」
ずっと考え込んでいたAが顔を上げて言った。
「考えって？」
「ああ。あっちが技を出す前に、こっちがシュートを決めればいい」
Aの言葉にみんなが顔を見合わせた。
「そうか……！そうすれば技を打たなくていいし、点も取れる！」
「ああ。でもその為には、そのくらい早いシュートがないといけない」
「俺に任せな！」
その時、吹雪が声を上げた。
「吹雪！」
「見てな。源田ってやつがあの技を出す暇もないくれぇ、すげぇシュートブチかましてやるよ」
「俺も協力するぜ！！」
染岡が笑って言った。
「大丈夫さ、鬼道。佐久間にはボールを渡さない。サッカーができない辛さは、俺が一番わかってる」
「一之瀬……」
「サッカーが好きなやつに、敵も味方もない！やろうぜ！」
円堂はにかっと笑った。
「二人を守って、そして試合に勝つんだ！！」
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無名(プロフ) - ヤギさん» 返信が遅れてしまいごめんなさい😭🙏嬉しいですありがとうございます…😭😭🙏🙏💕💕 (2022年10月4日 19時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ヤギ(プロフ) - とても面白くて最初からここまで一気に読んでしまいました、応援してます！ (2022年6月1日 4時) (レス) @page2 id: 4a42e1cfde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年5月9日 22時
