第168話 “ビーストファング” ページ19
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「その作戦、大賛成だ」
一之瀬が言った。
「目の前でそんな光景は見たくない」
「僕も、ディフェンスに入るよ！」
吹雪が微笑みながら言った。
「一之瀬、吹雪。佐久間のマークを頼む」
試合が再開した。
鬼道がドリブルで前線へと走り出す。
「(一号を改良して、威力は落ちるが三人で打つことで負担を減らし、使える技にしたのが二号……)」
染岡、一之瀬が前線へと上がっていく。
「思い出せ！！これが本当の“皇帝ペンギン”だ！！」
鬼道が口笛を吹き、グラウンドからペンギンが現れた。“皇帝ペンギン一号”とよく似ているが、やはり違う。
「“皇帝ペンギン”──」
鬼道の打ったボールを、染岡と一之瀬が二人で蹴る。
「“二号”────！！」
強烈なシュートが源田へと向かっていく。しかし、源田は笑っていた。
「“ビーストファング”！！」
「！！」
源田がシュートを止めた。
しかし、その直後、源田は痛みに悶え、グラウンドへと倒れ込んだ。
「まさか、“ビーストファング”まで……！」
「鬼道、ひょっとして、今の技も……」
「ああ……“ビーストファング”だ。“皇帝ペンギン一号”と共に封印された禁断の技だ……！」
みんなの顔が衝撃で歪んだ。
「ってことは……“ビーストファング”も、同じく体を破壊する技……」
「源田にあの技を出させるな……！」
鬼道が言った。
「シュートを打つなってことだな……」
佐久間も源田も、立っているのがやっとのような状態だった。
「佐久間！」
不動が佐久間にパスを回したが、それを一之瀬がカットした。
「渡すわけには行かないよ！」
「君が壊れるところは見たくない！」
「くっ…！」
佐久間が歯を食いしばった。
一之瀬から染岡へとパスが回った。染岡がシュートを打とうとしたが、ゴール前には源田が待ち構えている。ここでシュートを打てば、源田にあの技を打たせることになってしまう。
それだけは避けなければならない。
「クソッ…！」
染岡が風丸にパスを出したが、それを郷院にカットされた。
「佐久間くんにボールを渡さないようにするのはいいけれど……」
「シュートを打てなくては勝てない……！」
「二人の選手生命をまもる為だけど、これじゃ試合にならないです…」
マネージャーたちが心配そうにみんなを見つめていた。
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第169話 勝利にこそ価値がある→←第167話 あれは禁断の技だ！
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無名(プロフ) - ヤギさん» 返信が遅れてしまいごめんなさい😭🙏嬉しいですありがとうございます…😭😭🙏🙏💕💕 (2022年10月4日 19時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ヤギ(プロフ) - とても面白くて最初からここまで一気に読んでしまいました、応援してます！ (2022年6月1日 4時) (レス) @page2 id: 4a42e1cfde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年5月9日 22時
