第162話 特訓に特訓を繰り返して ページ13
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「壁山、どうした！？」
「木暮くんが酷いんッス……これ、見てくださいよ〜！」
鏡を見ていた壁山が振り向くと、どうやら、顔に落書きをされたようだった。それを見たみんなが大笑いを始めると、壁山は涙目になった。
「居眠りした隙に…って、なんでみんな笑うんッスか！！」
「わ、笑ってなんかないよ！」
否定しつつも、円堂は笑っていた。前の座席の方まで歩いてきた木暮を、春奈が叱りつけた。
「木暮くん！！シートベルトはちゃんとする、席から立たない！守れないなら降りてもらうわよ！」
そう言うと、木暮は足早に自分の席へ戻り、シートベルトをつけた。
「しょうがないやつだなぁ……」
「もう……！」
春奈が呆れたようにため息を吐いて席に座った。
その瞬間、ブーーーッという音が響き、みんなが固まった。春奈が顔を真っ赤にして自分が尻に敷いたらしいブーブークッションを取った。
「こ…………木暮くん────！！！！」
「うっしっしっしっしっ！！」
───────
それからキャラバンは愛媛へと到着し、近くのコンビニで一時停止した。みんなが話をしながら食事をし始めると、吹雪が染岡とAに聞いた。
「帝国学園って、そんなに強かったの？」
「ああ、強かった。最初は、俺達手も足も出なかったんだ…」
染岡が昔のことを振り返るように言った。初めての試合のことを思い出している。染岡はサッカー部の初期メンバーだから、尚更思い入れがあるだろう。
「でも俺達は、特訓に特訓を繰り返して、ついにあいつらに勝ったんだ！」
「あのときは凄かったな！」
Aがおにぎりをほおばりながら言った。
「豪炎寺と円堂、それに壁山の“イナズマ1号落とし”」
Aが嬉しそうに笑った。
「Aちゃんも試合に出たの？」
「いや、私はマネージャーだった」
「あ、そっか……そうだね」
吹雪が思い出したように目を丸くして言った。
「女子は出場できないんだ。Aちゃんがフットボールフロンティアに出てたら、きっとすごく活躍しただろうな」
「いや、私なんて全然だよ！吹雪のほうがすごいだろ？」
Aが慌てて言った。
「うちは人数の少ない弱小チームだったからなぁ。それに、メンバーには女子もいるしね」
吹雪が微笑んだ。
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無名(プロフ) - ヤギさん» 返信が遅れてしまいごめんなさい😭🙏嬉しいですありがとうございます…😭😭🙏🙏💕💕 (2022年10月4日 19時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ヤギ(プロフ) - とても面白くて最初からここまで一気に読んでしまいました、応援してます！ (2022年6月1日 4時) (レス) @page2 id: 4a42e1cfde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年5月9日 22時
