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『お早うさん』
「お早う御座いますお嬢。朝メシ出来てますよ〜」
『今日も美味しそうやね』
「味噌汁には昨日赤城さんから頂いた、甘くて美味しい玉ねぎも入ってますよ〜」
ふふんと何故かきりやんが自慢げに言った。
きりやんが育てた玉ねぎではないよな？
席について頂きますをすれば、先に手に取ったのはきりやん自慢(？)のお味噌汁。玉ねぎの甘みがよく出汁に出ていて空っぽだった胃が満たされていくのを感じる。確かにこれは自慢したくなる程に美味しい。
『ほんまに美味しいな、この玉ねぎ』
「でしょう〜？」
「だからなんできりやんが自慢気な顔すんだよ」
みんなと笑って食卓を囲む。平和な朝。
『ご馳走様でした』
「お粗末様でした」
『さてと、じゃあ私そろそろ行くな』
「お嬢、お弁当お忘れです」
『ほんまや！ありがとスマさん！』
スマさんがキッチンに置きっぱなしのお弁当に気付いてくれ、預かったそれを傾けないよう鞄の奥底へと入れる。
『今度こそ、行ってきます』
「いってらっしゃい」
「お気を付けて〜」
新学期が始まって早くも二ヶ月が経とうとすると、流石の彼らも車での送迎は諦めたようで、いつの間にか彼らとお別れをするのは玄関に落ち着いた。これは良い進歩と言って良いやろう。アイツら、ちょいとばかし過保護なところがあるからな。
『(、、、でもアイツら、こんな調子で彼女とか出来んのかな？)』
そんな私の疑問などはつゆ知らず、今朝の陽の光は一段と眩しかった。
_____
ここ最近は我々部の方も特に変わった依頼もなく、ただ部室だけで過ごすだけの、平穏な日々が続いている。
無論、生徒会の仕事もきちんと朝にはこなしとるんやけど、今日は少しだけ片付けられへんかった書類があったから我々部の部室に行くのが少しばかり遅れてしもた。
『(誰かまだ残ってたりするかな？)』
依頼が無い時は自由解散の我々部の部室の方へ近付いていくと、なんだかいつもより賑やかな声が聞こえてきた。
誰かおるんは分かったけど、何をそんなに騒いでるんや？
もしかして依頼者が来たんかもしれへんと思い少し小走りで部室に向かった。
『すみません生徒会の仕事で遅れ、』
「ばかっ！引っ付いてくんな！！」
「もうっ、つれないなぁ〜ロボロは〜。
折角俺が久しぶりに部活に顔出したってのに〜」
「だあーっ！もうほんまにしつこいって！！
______ぺ神！！」
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黒翠(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！この作品に出会って下さったということに、感謝の気持ちで胸いっぱいです。お優しいコメントをありがとうございます！ (2023年3月14日 0時) (
レス) @page40 id: 73723415d9 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - コメント失礼します。この小説面白いです。黒翠さん、素敵な作品をありがとうございます (2023年3月13日 21時) (レス) @page39 id: e066df4934 (このIDを非表示/違反報告)
黒翠(プロフ) - リリィさん» コメントありがとうございます！嬉しい限りです！そのお言葉で更新頑張れますありがとうございます！！ (2022年2月22日 0時) (レス) id: 73723415d9 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ - とても面白くて続きが楽しみです！ (2022年2月21日 21時) (レス) @page6 id: 74ae9aa626 (このIDを非表示/違反報告)
黒翠(プロフ) - 露助さん» いえいえそんな！いつもコメントありがとうございます！頑張れます〜！(書いてる私自身も思ってます^^;) (2022年2月16日 22時) (レス) id: 73723415d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒翠 | 作成日時：2022年2月8日 0時
