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少し外を歩いただけで背中に服がベタつくこの感じにはいつまで経っても嫌気が差すばかり。この季節になると否が応でも蝉の鳴き声を煩わしく感じてしまう。
電車に揺られながら先日の事を思い出す。パパとグルッペン部長のお父様が何を話していたのかなどは私の知る由も無いが、結局私と部長は互いの過去に容易に足を踏み入れるような事はなかった。それがどれほど互いのエネルギーを消費し、気分を害するのか、双方が痛感しているからやろう。ただ一つ言える事とすれば、、、
『(私達は似た者同士、、、ってことだけか)』
似てるって言っても境遇だけやろうけどね。その他に似てる事って言われても想像つかんし。我々部に入部したての頃はグルッペンて呼んで良いって言われてたけど、まだ親しくなったばかりの年上の人を呼び捨てにも出来へんから、結局名前の後に部長を付けるのが癖付いちゃったし、なんなら部長だけで呼ぶ事も多い。
私は期間限定要員。我々部が正式な部活動として認定されれば、私がそれ以上あの部活に入り浸る理由も無くなるし、そもそもそうなったら退部する条件を呑んでしまっとるからな。
『(でも、あの部活が居心地良いのも事実なんだよなぁ、、、)』
物思いにふけっとると突然電車がガタンッと大きく揺れ、吊り革も持たずにスマホを操作していた私の体は大きくぐらつくと、後ろからもう慣れ親しんだ声がした。
「っと、危ないからちゃんと吊り革持っときやぁ〜？」
『すみません、ありがとうございます、、、マンちゃんさん』
「怪我無いみたいで良かったわ〜！」
ふらついた私の体をオスマンさんが支えてくれたみたい。あかんなぁ、自分の事さえしっかり出来ていないなら、みんなに、ともに示しがつかんよな。
「てか、Aもこっち方面やったんやね！今まで気付かんかっためう！」
『私も初めて知りました。一緒だったんですね〜』
「ね〜もうAが入って二ヶ月ぐらいになるのになあ〜」
マンちゃんさんは最初から私が部活に入る事に凄く寛容やった。初めは今まで私が関わった事ないタイプの人やからおどおどしてしまっとったけど、今ではすっかり女友達(？)のように接している。
「あ、そういえば今日の放課後って空いてたりする？」
『今日ですか？今日なら何も予定ありませんよ』
「じゃあその放課後、俺にちょーだいっ！」
『良いですよ？』
「やったっ、ふふっ、連れていきたいとこがあるんよ！」
『？』
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黒翠(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！この作品に出会って下さったということに、感謝の気持ちで胸いっぱいです。お優しいコメントをありがとうございます！ (2023年3月14日 0時) (
レス) @page40 id: 73723415d9 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - コメント失礼します。この小説面白いです。黒翠さん、素敵な作品をありがとうございます (2023年3月13日 21時) (レス) @page39 id: e066df4934 (このIDを非表示/違反報告)
黒翠(プロフ) - リリィさん» コメントありがとうございます！嬉しい限りです！そのお言葉で更新頑張れますありがとうございます！！ (2022年2月22日 0時) (レス) id: 73723415d9 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ - とても面白くて続きが楽しみです！ (2022年2月21日 21時) (レス) @page6 id: 74ae9aa626 (このIDを非表示/違反報告)
黒翠(プロフ) - 露助さん» いえいえそんな！いつもコメントありがとうございます！頑張れます〜！(書いてる私自身も思ってます^^;) (2022年2月16日 22時) (レス) id: 73723415d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒翠 | 作成日時：2022年2月8日 0時
