71.sha side ページ21
sha side
「はぁっ、はぁっ、、、シャオちゃん、待ってぇやぁ〜！」
「体力無さ過ぎやろ大先生！
そんなんでいざって時どうやって戦うんや！」
「僕はいざという時のみ力発揮するタイプなんですぅ〜！」
「逃げるという選択にのみ使う力な」
「シャオちゃん入学式でも相変わらずちゅめたい、、、」
大先生と俺は中一の時に同じクラスになってからはずっと一緒につるんどる。高校は同じ所に行こうと言わずとも二人とも同じ高校を選んでいた。試験は二人共何の問題も無く通過でき、晴れて此処、六連星學園に入学した。
「シャオちゃん、張り切んのはええけど張り切り過ぎたら空回りしてまうかもしれんで〜？」
「大丈夫やって。つか、別に張り切り過ぎてないし！」
「まあま大丈夫そうやけどさ〜あ、そういえばその髪、まだ切らんの？」
奇跡的に大先生と俺は同じクラスで、体育館で入学式が始まる前に雑談していると俺の前の椅子に腰掛けていた大先生がふと俺の髪型について触れてきた。
俺は保育園に通っていた頃からずっと、髪の毛は肩に付かない程度のボブやった。勿論俺は中身も正真正銘の男やから、同級生や周りの人間からは奇妙な目で見られる事は多々あった。
でも、この髪は、、、
"はるとくん！"
_____アノ子が、俺に似合うって言ってくれた髪型やから。
俺の両親は何方も仕事が忙しく、他の子供達よりも長く保育園に預けられる事がほとんど、、、いや、毎回そうで、外が暗くなってから車で帰るのが幼い頃の俺のルーティーン。
仕事なんやからしゃーないんや、って割り切って考えてはいたものの、明るい内にお母さんと手を繋いで帰る他の子達を羨ましくも思っていた。
俺かって、おかんとゆっくり話をしながら手を繋いで帰り道を歩きたかったんやもん。
彼女との出会いは、今でも鮮明に覚えとる。俺が何時ものようにお母さんの帰りを保育園で待っていた時の事やった。
「はるとくん、、、やんな？」
一人で積み木で遊んでいた俺に声を掛けてくれたのが、偶々俺と同じく遅くまで預かられる事になっていた彼女やったんや。
「、、、そうやったらなに」
「わたしもいっしょにあそんでもいい？」
特段断る理由も無かった俺はそのお願いを承諾すると、彼女はとても嬉しそうに顔を綻ばせた。俺みたいな一人で無愛想に遊んでる奴と遊びたがる彼女が、俺は不思議で仕方なかった。
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黒翠(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！この作品に出会って下さったということに、感謝の気持ちで胸いっぱいです。お優しいコメントをありがとうございます！ (2023年3月14日 0時) (
レス) @page40 id: 73723415d9 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - コメント失礼します。この小説面白いです。黒翠さん、素敵な作品をありがとうございます (2023年3月13日 21時) (レス) @page39 id: e066df4934 (このIDを非表示/違反報告)
黒翠(プロフ) - リリィさん» コメントありがとうございます！嬉しい限りです！そのお言葉で更新頑張れますありがとうございます！！ (2022年2月22日 0時) (レス) id: 73723415d9 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ - とても面白くて続きが楽しみです！ (2022年2月21日 21時) (レス) @page6 id: 74ae9aa626 (このIDを非表示/違反報告)
黒翠(プロフ) - 露助さん» いえいえそんな！いつもコメントありがとうございます！頑張れます〜！(書いてる私自身も思ってます^^;) (2022年2月16日 22時) (レス) id: 73723415d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒翠 | 作成日時：2022年2月8日 0時
