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「荷物・腕時計!ポケットの中の物を全て机の上のトレイの中に出してから奥に進みボディ・チェックを受けてください」
厳重な檻の前には先程の男とは別に女と二人の男の看守が立っていた
Aは大人しく腕時計やポケットの中のコインを取り出す
「奥のゲートを潜ると囚人番号N‐28"ポルポ"の監房があります。廊下をまっすぐ歩いて行って下さい。部屋は強化ガラスによって遮られておりますが会話はできます。ガラスが割れる心配は無用ですが触れることは禁止されています。何か物を渡すことも貰うことも禁止されています。面会時間は15分です」
長々とした注意事項を聞かされて半ばうんざりしながらAはボディチェックを受ける
看守の話の途中で痺れを切らしたAはズンズンと奥へ入っていった
「何なの?あの小娘は...あんな子供が彼に何の様なのかしら」
看守がぼやくのも知らずAは光の漏れる方へ足を進める
ガシャンと重々しいドアが閉じられて完全な密室となる
Aは何かあったときの為に逃走経路を確認しようとしたがそんなものはなく、諦めて監房へ近づいた
_誰もいない、だが生活感のある独房を見渡す
「君が"八人殺し"と呼ばれた子供かね?いやはや、ただのお嬢さんではないか」
誰もいないはずなのに声だけが聞こえてきた
Aは不審そうに辺りをキョロキョロと見る
するとベッドだと思っていた所からたちまち人が現れた
鋭い瞳がAの方を品定めするようにギョロリと覗く
「君は...八人殺しなんて出来そうにないような華奢な子供だ_まぁしかし、君のその額の傷はどうしたのかね?何か鋭利なナイフなんかで斬りつけられたような跡だな」
ポルポであろう巨体の男がAの額を指差した
風で吹かれたからか、前髪の間から痛々しい傷痕が露になっていた
「これは貴方の仰る通り、事件の時につけられた傷だと思います。記憶が曖昧なので自分でもよく分かりませんが」
そう答えると彼は満足そうに頷きながらワイン片手にクラッカーを嘱す
(何も貰ってはいけないと聞いていたけれど_コイツ、結構高級な食べ物を備蓄している...ブチャラティの言っていたスタンドという力でバレないよう運ばせたのか?)
「ブチャラティから話は聞いている。我々の組織に入団したいらしいね...A・サングリアくん」
ピラ、と先日の新聞の"恐怖の八人殺し"と書かれた記事を指差しながらポルポが口角を上げた
「それじゃあ、早速入団試験を始めるとするかな」
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泡沫(ひゅーず)(プロフ) - はしまきさん» 護衛チームでナランチャの絡み多数ですね!了解しました(^^) (2018年11月25日 18時) (レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)
はしまき(プロフ) - 泡沫(ひゅーず)さん» ありがとうございます!字数制限で書けなかったのですが当方ナランチャ推しでして厚かましいのですが絡みを多くというのもリクエストに追加してもよろしいでしょうか?無理でしたら構いません! (2018年11月25日 18時) (レス) id: b90d5ba7ae (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(ひゅーず)(プロフ) - はしまきさん» はしまきさん初めまして〜!ホントに勿体無いお言葉ありがとうございます!リクエスト了解です、ありがとうございます! (2018年11月25日 17時) (レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)
はしまき(プロフ) - はじめまして、こちらの作品とても楽しく読ませていただきました(^-^)もうすでに他の方が言っているのですが本当に原作を読んでいるかのようでした!もしよろしければ護衛チームと夢主の絡みがみたいのですがリクエストよろしいでしょうか?更新、がんばってください! (2018年11月25日 17時) (レス) id: b90d5ba7ae (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(ひゅーず)(プロフ) - nagiさん» nagiさん初めまして!ミスタホントに好きなのでカッコよく書けるように頑張ってます(笑)リクエスト了解です!(^^) (2018年11月25日 17時) (レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にいみ | 作成日時:2018年11月14日 22時