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387話 ケーキが溶けた! ページ38

「じゃあ、タクシーの運転手が犯人なのか?」

「じゃなくて、犯人は…」

「犯人は、そのタクシーの無線、だよね?」


今まで黙っていた安室さんが、急に口を開いた。



「そう!電気ポットの電子回路に、タクシーの無線が入りこんだんだ!タクシーの無線と、ポットの湯沸しスイッチを入れる周波数が、偶然にも一致してね」

「え!?そんなことってあるんですか?」

「電波干渉っていってね、結構よくあることなんだよ」


安室さんの説明に、子供たちは関心の声を上げる。



「ほら、博士んちで勝手に飛んだドローンも。あのとき、このバッジで俺と話してただろ?」

「あっ!そうか!そのバッジがドローンに電波干渉してたんですね!」


博士、ドローンまで作ったのか…。
本当に凄い人だ。



「ああ。このバッジはかなり広範囲で通信できるから、きっと電波も強いはず。博士にドローンの周波数変えるように言っとかねぇとな」



そう語るコナンを、不思議そうに見つめる安室さんは、今一体何を考えているのか。



コーラを飲みながら、安室さんを見つめる。
一体何を探っているのか。

そしてそれは、“誰として”、探っているのか。



「そして、その電波干渉こそが、ケーキを崩した原因だったんだ。ポットはいつもここにあるよね?」

「そうだけど……、あっ」


梓さんも、ようやく思い当たる節があったらしい。



「そう。この電気ポットは、お湯が沸くと蒸気を出す。すると、このストッカーの裏にある空気口が、その高温の蒸気を吸ってしまい、ストッカーの中が、窓ガラスを曇らせた十数秒程、高温多湿のサウナみたいな状態になる。それでケーキが崩れて、そのまま冷やされたんだ」


今回も見事な推理だな、探偵くん。




「じゃあこれ、使うのやめないとね」

「あ、置く場所変えれば大丈夫じゃないですか?」

「あ。そっか。そうしてみる」


そしてやはり梓さんは天然だ…。



「じゃあ、また安室さんのケーキ食べられる?」

「もちろん食べられるよ。ただ前とは、少し違うケーキだけどね」



そう言ってウインクする安室さん。



子供相手に、あざといにも程があるぞ…と思いながら、コーラをズズッと飲み干した。






388話 ケーキが溶けた!→←386話 ケーキが溶けた!



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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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096 - 柳さん» いえいえ!こちらこそありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2019年7月13日 14時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 096さん» なるほど、説明ありがとうございました!これからも頑張ってください (2019年7月12日 6時) (レス) id: 6c07f7b951 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 柳さん» 現生は、少し乱暴な現金の類語で、生の現金という意味です…!紛らわしい書き方をして申し訳ありません…!ご意見ありがとうございます! (2019年7月11日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 397話の「い、一回払い…しかも現生かい…」のところ、「現金」ではないでしょうか…?間違っていたら申し訳ございません (2019年7月10日 23時) (レス) id: 6c07f7b951 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 花奏さん» コメントとお祝いのお言葉ありがとうございます!内容をお褒め頂き、とても嬉しいです…!!お気遣いもありがとうございます!これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年7月6日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:096 | 作成日時:2019年6月16日 21時

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