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362話 ページ13

両手を挙げ、降参のポーズで振り返る。



「……マシロ。貴方、本当は何者ですか」



気絶したターゲットを一瞥して、バーボンは再び俺を睨む。



『…何者って、この男は始末する計画だったでしょ?まだ死んではいないようだけど。状況的に、俺がやったほうが早かった。それに、端末もこうして手に入った』


端末をバーボンの足元に放り投げた。




『俺の仕事はここまでだ。…もう、時間がないみたい』

「何を…」


破れた服を脱いで、クローゼットを漁り、シャツを羽織る。




「その傷…、一体…」


俺の体に無数にある古傷と、胸の銃創に気づいたらしい。

疑問ばかりを投げかけてくるバーボンに笑みを見せる。




『答え合わせは、きっとすぐ出来るよ。まぁ、もしかしたら貴方の記憶には残らないかもしれないけど』



バーボンの横を通り過ぎ、一度足を止めた。




『…楽しかったよ。貴方達と仕事ができて』


左手薬指に嵌められていた指輪型盗聴器をするりと抜き去り、床に落とし踏みつけ壊した。




『すぐ行くから、待っててね』


未来の貴方に、会いに行くから。


これから、どれだけ辛い目にあっても…大切な人を失っても……、俺が、すぐに会いに行くから。
だからもう少し、待ってて。




呆然とするバーボンを部屋に残し、ホテルの屋上へ続く非常階段を上る。




屋上の扉を開けると、夕陽が街を照らしていた。


…体の感覚がなくなってきている。

たぶん、もうすぐ薬の効果が切れる。




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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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096 - 柳さん» いえいえ!こちらこそありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2019年7月13日 14時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 096さん» なるほど、説明ありがとうございました!これからも頑張ってください (2019年7月12日 6時) (レス) id: 6c07f7b951 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 柳さん» 現生は、少し乱暴な現金の類語で、生の現金という意味です…!紛らわしい書き方をして申し訳ありません…!ご意見ありがとうございます! (2019年7月11日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 397話の「い、一回払い…しかも現生かい…」のところ、「現金」ではないでしょうか…?間違っていたら申し訳ございません (2019年7月10日 23時) (レス) id: 6c07f7b951 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 花奏さん» コメントとお祝いのお言葉ありがとうございます!内容をお褒め頂き、とても嬉しいです…!!お気遣いもありがとうございます!これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年7月6日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:096 | 作成日時:2019年6月16日 21時

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