793話 紺青の拳 ページ44
どうやら、ガラの悪い連中がやってきたようだ。
「なんだ、あいつら」
「真ん中にいるのは、中富禮次郎だな」
『中富って、あの中富海運社長の?』
最近ニュースで見かけた。
あまりいい噂は聞かないが。
「やり手と評判だが、黒い噂の絶えない人物だ。政治家との癒着や暴力団との繋がりも噂されている」
コナンの話を聞きながら、約束どおりスマホをキッドへ渡す。
「そんなヤツがどうしてシンガポールに?」
「さあな。ただのバカンスなんじゃないのか?」
『…なぁ、あいつ…園子さんに近づいてない?』
中富は周りにボディーガードを引き連れながら、まっすぐに園子に向かっている。
そして、予想通り彼は園子に声をかけた。
『…ナンパ、だね』
「そうみたいだな」
声をかける中富だが、園子はまったく相手にしていないようで、スマホでメッセージを打ち続けている。
園子が絡まれていることに気づいて、助けに行こうとした蘭を止めたのは、いつの間にか俺たちの隣から姿を消していたキッドだった。
新一姿のキッドは、蘭に助けに行かなくても大丈夫だと言っているようだ。
それはどうしてなのか、疑問に思ったとき、低い呻き声がマーライオン像の近くから聞こえた。
そしてすぐに納得した。
『ああ、彼が?』
中富のボディーガードたちを捻り上げている褐色肌で黒のタンクトップのメガネの男。
「ああ。400戦無敗の空手の達人。京極真。んで、園子の彼氏。相変わらず強ぇーな」
コナンも、次々ボディーガードを倒していく京極の姿に感心している。
『…って、400戦無敗?』
「すげーよ、あの人は。至近距離でライフルの銃弾も避けちまうし、あのキッドでさえ、追い詰められた事があるからな」
『それ、大丈夫なの?』
もうこの世界のことに関して、銃弾を避けられるレベルのことは驚きはしないが、もしキッドの変装がバレたりしたら、ヤバいんじゃないか?
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096 - ロマンス細胞さん» いえいえ!こちらこそこめんとありがとうございました!告白もありがとうございます(笑) (2020年2月13日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
ロマンス細胞(プロフ) - 096さん» 返信ありがとうございました!(´;ω;`)めっちゃ好きです←(突然) (2020年2月12日 22時) (レス) id: 3aaa867c85 (このIDを非表示/違反報告)
096 - ロマンス細胞さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!これからも頑張ります! (2020年2月12日 21時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
ロマンス細胞(プロフ) - 最高です。これからも頑張ってください!!楽しみに読んでます。 (2020年2月12日 20時) (レス) id: 3aaa867c85 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 赤の他人さん» ありがとうございます!これからも楽しんでいただけるように頑張りますね! (2020年2月10日 20時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2020年1月20日 21時