789話 紺青の拳 ページ40
「あれ、新一?またいなくなっちゃったの?」
離れたところから、新一を探す蘭の声が聞こえた。
「おっと、お呼びだ」
キッドは蘭たちのもとへ向かおうとするが、それを止めたのはもちろんコナン。
「待てキッド!蘭に何かしたら、タダじゃすまねぇからな!」
男らしくそう釘刺すコナン。
その剣幕に、さすがのキッドも怯んだ。
「わ、悪いがそれは保証できねぇな…」
「だったら今ここでテメーの正体バラしてやる!」
蘭たちのもとへ走り出したコナンだったが、「それはやめたほうがいい」とキッドが制した。
コナンは立ち止まり振り返る。
「お前と黒瀬さんが入国できたのは、このスーツケースのおかげなんだぜ。手荷物検査のX線も通さない特別仕様。そして中には12時間はもつ酸素発生器と、長時間入っても痛くならない極上のクッションが詰め込まれた優れもの。――この意味が分かるかな、名探偵」
ニヤリと新一の顔をしたキッドが哂う。
つまり、これは脅しだ。
「俺の手助けがないとパスポートもないお前と黒瀬さんはこの国を出られない。日本に帰れなくなるってことだ」
コナンは悔しそうにキッドを睨みつけた。
俺も一緒にここに連れてこられたのは、人質としての役割もあるんだろう。
コナン一人なら、帰れる可能性は考えればありそうなものだが、大人の俺がいれば話は別。
この世界の人間ではない俺がコナンと同じようにパスポートを作ることが出来ないのを利用したんだ、キッドは。
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096 - ロマンス細胞さん» いえいえ!こちらこそこめんとありがとうございました!告白もありがとうございます(笑) (2020年2月13日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
ロマンス細胞(プロフ) - 096さん» 返信ありがとうございました!(´;ω;`)めっちゃ好きです←(突然) (2020年2月12日 22時) (レス) id: 3aaa867c85 (このIDを非表示/違反報告)
096 - ロマンス細胞さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!これからも頑張ります! (2020年2月12日 21時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
ロマンス細胞(プロフ) - 最高です。これからも頑張ってください!!楽しみに読んでます。 (2020年2月12日 20時) (レス) id: 3aaa867c85 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 赤の他人さん» ありがとうございます!これからも楽しんでいただけるように頑張りますね! (2020年2月10日 20時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2020年1月20日 21時