40＊脱出�� ページ42
僕はRX-7を発進させ、会場を後にする。
ミラーに僕を追ってきた奴らが、何人か呆然としているのが見えた。
その数秒後、パンッと銃声が聞こえた。
『やったぞ』
バーボン「ご苦労様です。報告は僕に任せてください」
『あぁ、そうさせてもらう』
僕は車をUターンさせ、会場へ戻る。
エンジンを止め、再び中に入ると、僕とは反対の方向へ人が波のように押し寄せてきた。
おそらく、さきほどの銃声を聞いて、次は己だと察したのだろう。
この仮面舞踏会に集まるのは、皆、悪に手を染めた者ばかり。
誰もこの事を警察に言わないし、自分にアリバイを作りたくて仕方ないはずだ。
僕は波をかき分けながら、最上階＿＿＿＿＿＿6階の坂下の書斎は急いだ。
＊＊＊＊＊＊
最上階へ着くと、まず聞こえたのはクラシックだった。
きっとその場所にトキがいるはずだ。
しばらく歩くと、ある部屋の前に坂下の死骸があった。
頭を一発、即死だな。
僕は坂下の死骸を隅に寄せると、書斎の両開きの扉を開けた。
バーボン「ッう゛、！なんだ、これは…！」
扉を開けると、耳が痺れるほど大音量のクラシックが響いた。
バーボン「ッ、トキ！」
棚から落としたのか、スピーカーはトキの足元に転がっていた。
バーボン「トキ！おい！返事しろ！！」
トキの肩を揺らし、声をかけるが、クラシックが邪魔で声がかき消される。
バーボン「ッチ、！」
僕は仕方なく、スピーカーを拳銃で数発撃った。
スピーカーはシュウと白い煙を上げて鳴くのを止める。
バーボン「トキ！聞こえますか？！」
僕はトキの両手首についた縄を解く。
手首が赤くなっている…少し火傷した跡もある。
バーボン「ッ、そうだ。耳」
僕でさえ、耳を押さえていなければいけない状況で…彼女は、耳も塞げず、至近距離で、しかも人の何倍もの聴力で数分間聞いていたのだ。
バーボン「ッ…」
今は冷酷なバーボンなのに。
不覚にも、1人にして悪かった、と謝りそうになる自分がいた。
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真竜(プロフ) - 青澄＊aosumiさん» 青澄さん、コメントありがとうございます！これからも、更新楽しみにしてくださると嬉しいです！ (2022年5月5日 20時) (
レス) id: c82119363b (このIDを非表示/違反報告)
青澄＊aosumi(プロフ) - めちゃめちゃおもしろい！楽しみにまっています(*^^*) (2022年5月3日 10時) (レス) @page20 id: e0d9ff93bf (このIDを非表示/違反報告)
真竜(プロフ) - アリスさん» アリスさん、コメントありがとうございます！これからも頑張って更新していきます！！ (2022年4月23日 23時) (レス) @page1 id: c82119363b (このIDを非表示/違反報告)
アリス - とても面白いです！高評価が1回しか押せないのが悲しい... (2022年4月23日 19時) (レス) @page7 id: 99e1269188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真竜 | 作成日時：2022年4月22日 22時
