1ヶ月契約

溢れる想い ページ4

梅｢お前、本当に兄貴いんの？｣



｢それは……どういうことでしょうか。｣



梅｢いや、今まで知らなかったなって。｣

｢そりゃあ私たちまだ出会ってたったの7年だし？お互い知らないことなんて山ほどあるでしょ。｣

梅｢お前の中の時間感覚どうなってんだ？7年をたったのって言えるって凄いな…｣

｢ありがとう｣

梅｢褒めてねーよ。｣

誰にも言ってないから仲のいい梅ちゃんもヨシキも知らない。

梅｢隠してんの？｣

｢まぁ。わざわざ言うことも無いかなって。｣

梅｢ふーん。どんな人？何歳差？｣

｢……そんな人の兄妹事情気になる？｣

梅｢うーん。Aのことだから甘やかされて育ってそうだなって。｣

｢たまにすごい失礼なこと言うよね。
てかいつまでいる気？｣

早く帰れよって目で梅原くんを見る。

梅｢兄ちゃんの話聞かせてくれたら帰る。｣

｢だからなんでそんな聞きたいの…別に普通だよ。
優しいし、面白いし、はい。これでいいでしょ早く帰って｣

梅｢じゃあ何でさっきからお兄さんの話すると苦しそうな顔するの？｣

｢え……｣

優しい声で聞いてくる梅原くん。

今まで誰にも話してこなかった。いや、話せなかった想いがこぼれようとしていた。


ソファーに座る梅原くんの横に座り目を合わせる。

しばらくしてからゆっくりと話し始める。

｢よく、こうちゃんと兄妹いじりされるけど…
あれ、半分本当で半分嘘なんだ｣



初めて他人に話す
伝えるのが下手くそかもしれないけど、誰かに話したら心が軽くなったりするのかなって。

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