1ヶ月契約

約束の日 ページ24

今日はAの誕生日。

本当なら今日、Aの気持ちを聞く日だった。

お昼で仕事終わるし、どっか寄る食いに行こうかな〜ヨシキあたりに声かけてみるか。
って考えながら仕事をした。






｢おつかれっしたー｣




今日の仕事が全部終わり、家に帰る。





貴方｢あ、｣

家の前に見慣れた、愛おしい影が。


ずっとずっと会いたかった人。



｢なんでいんの。｣




でも、会いたくなかった人。






貴方｢約束したじゃん。今度梅原くんの家でスプラやるって。それに、今日約束の日だよ？忘れちゃった？梅原くんが言い出したのに。1ヶ月後の私の誕生日。今日だよ？｣

｢忘れた。｣

貴方｢うそ。本当は覚えてるんでしょ。ちゃんと言ってきたよ。こうちゃんには。｣





何を今更。3週間前から付き合ってるんでしょ



貴方｢大好きだった(・・・)よって。｣

｢良かったじゃん。両想いなんでしょ。｣

貴方｢もう！ちゃんと人の話聞いてよ！｣

｢……｣

怒られた。

貴方｢だいたい私たち付き合ってないし。｣

｢…は？｣



え？どういうこと？

なにしてんの。
せっかくのチャンスなのに。

どういうこと？


貴方｢言ったでしょ？だったって。｣

貴方｢梅原くんと過ごした1週間、ほんとに楽しかったよ。あの日も泊まるって…。1ヶ月あったはずなのに梅原くんが勘違いして私と距離置いたりするから。｣

ちょっといたずらっ子っぽく、いひひって笑いながら怒ったように言う。

貴方｢1か月前、梅原くんに提案された時は
１ヶ月で気持ちが変わるはずない。何言ってんだ
って正直思った。今まで私の視界の中にはこうちゃんしかいなくて、それのに梅原くんは無理やり私の視界に入ってきて、でもおかげで今まで知らなかった梅原くんの一面を沢山見れた。｣


Aが話す言葉を一言一言、聞き逃さないようにしっかり耳に入れる。

貴方｢みんなの前ではツンツンしてて、でも私から見たら私のこと大好きなの滲み出てるし、2人きりになった瞬間デレ始めるしなんだかんだものすごく甘えん坊だしさり気ない優しさ出てくるし、慰め方不器用だし｣

｢うるせぇ｣

そこまで言われると照れるじゃんって言おうとしたら慰め方不器用って…

貴方｢私と離れた瞬間すっごい元気なくなってるし。……こうちゃんに告白された時梅原くんの顔が浮かんだ。大好きなこうちゃんと2人きりなのに梅原くんに会いたいって思った。｣

勝ち→←勘違い

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