1ヶ月契約

そういうとこ、好きですよ。 ページ16

｢ん、そういえば、この間言ってた本買ったよ｣

梅｢あ、まじ？どうだった？｣

｢まだ最後まで読んでないけど、普通に面白い｣

梅｢へぇ〜｣

｢読み終わったら貸すよ｣

梅｢サンキュー、あの人の本まじ面白いよね、｣

｢うん、最高すぎる。私こわい本とか基本読めないのにさ、あの人のミステリーホラー小説は何故か読めるんだよね。｣

梅｢世にも奇妙な物語みたいだよね｣

｢ほんとにそれ｣






私が学生時代から好きだったミステリーホラーの小説家。まさかの梅原くんも知ってた。


それでこの間盛りあがって、この本面白いらしいよって二人で話してた本を買ってみたのだ。


こういう会話をしてると楽しくて時間を忘れてしまう。



｢私そろそろ行かなきゃ。｣

梅｢やっべ。俺もだ｣


2人で急いでお店から出てそれぞれのスタジオに向かった。





そういえば、今日は1回もこうちゃんに会ってない。

そもそもそんな、毎日会ってたわけじゃないけど、昨日、その、私の一方的な事情だけど、色々あったから気になってしまう。



怒ったかな。とか、

｢はぁ。｣

神｢うっわ、深いため息ついた。｣

｢神谷さん、私に励ましの言葉を｣

神｢知らねぇよ｣

｢酷い、後輩が落ち込んでるのに｣

神｢落ち込んでんの？
んー、じゃあ、、頑張って。はい。これでいい？｣

｢私神谷さんのそういうところ嫌いじゃないですよ｣

神｢あ、そう。ありがとう｣

｢いえ。｣

神｢何があったの？一応聞いてあげる。｣

｢ありがとうございます。詳しくは言えないですけど、そうですねぇ、モテる女って辛いなって話です｣

神｢…昨日小野くんがさ｣

｢そんな分かりやすいスルーの仕方あります？｣

神｢いや、何言ってんのかなって｣

｢冗談ですよ。冗談。
なんか、元気出てきました。ありがとうございます｣

神｢あ、そう。なんかお前、変なやつだな。｣

｢よく言われます。｣




神谷さんのはっきり言うところ、私は好きですよ。

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