僕と幸せになりませんか？【赤】

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重「 悪いけど俺は無理やで？ お姉ちゃんとかに頼んだらええやん 」





小「 つき止められたりした時に女二人なんて危ないやんか！ 」









とはいえ 、面倒臭い事は俺かて御免やわ



しかも久々の連休やのに









重「 何も無いし無理やって！ 」





小「 ほんまお願い！俺 、八時の便で行かなあかんねん！ 」









時計をわざとらしくチラチラ見る小瀧




まあ 、もうそろそろ出な間に合わんわな









小「 これ 、Aの事についてまとめたから！ 」









まだ一言も預かるなんて言ってないのに



一枚のプリントを手渡される









重「 … なに？ 取り扱い説明書って 、」









アカン 、益々面倒臭い









小「 重要なとこにマーカー引いてあるから！ 」









所々にチラホラ引いてある蛍光ピンクの線



その下には暴力彼氏の特徴が書いてある









小「 こういうヤツには気をつけてや？ 」




重「 いや 、だからまだ預かるなんて！ 」




小「 ああ！もうこんな時間や 、俺行くわ！ 」









嵐のように去っていく小瀧



そして残される 、女の子と俺









「 … あの 、」




重「 なに？ 」




「 急にごめんなさい 、あの … 直ぐ出ます 」









そんな直ぐ出て頼れる所なんて無いやろうに



少ない荷物をまとめてスニーカーを履き始める女の子






そもそも 、逃げて来たって言ってるんに



朝早くから外に一人で出させる訳にも行かない









重「 あ 〜 、ええよええよ！ 」



「 でも 、」



重「 大丈夫やから 、居てええから 、な？ 」









ふと見た腕には無数の傷跡



まだ俺より若い女の子がこんな傷負うことないのに









重「 その 、なんや … よう頑張ったな 」









逃げることにも勇気がいたやろうし



何気なく出て来た素直な気持ちを伝えると








君は驚くほど綺麗な涙を流した








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