trente-sept cafe ページ38
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「＿もしもし」
『あ、もしもし？ 今、暇〜？』
スマホから聞こえた元気な声は、高校時代からの友達のものだった。
様々な想いが心の中あり緊張状態だった私は、いつもと変わらないその声に、ホッとした。
「暇だよ。どうしたの？」
『いや、暇だったから電話掛けようかなって思って。特に理由はないんだ〜』
「なにそれ」
そう笑い合っていると電話の奥から、でも、と真面目な声がした。
『でも、理由が出来た。何かあったの？』
「...そんなバレバレだった？」
『私にはバレバレだよ』
優しく包むような彼女の声に、私の心はじんわりと温まった。
親友である彼女には、隠し事は無意味なようだ。
でも、たとえ立場が逆だったら、私は彼女の変化に気づいていただろう。
『親友の私に隠し事なんて100万年早いんだよ』
「さすが敵わないなぁ」
そう言いながら、電話越しに聞こえる高笑いに、私もくすくすと笑いを零した。
『＿＿で、何に悩んでんの？』
「…あんまり詳しくは言えないんだけど。ある人にね、ご飯に誘われたの」
『おお！！』
「ほら、あの、カフェの人」
『ああ、はいはい。え、良かったじゃん、普通に』
「…うん、とっても嬉しいんだ。でもね、」
『うん』
「あの人を好きになる勇気が出ないの。きっとご飯に行っちゃったら、それこそ好きになる。でも、私…怖い」
どんどん語尾が小さくなっていく私の言葉に、彼女は黙ったままだった。
私は何故か泣き出してしまいそうな自分を抑えて言葉を続ける。
「今まで好きな人に言われてきた言葉を、彼に言われるのが怖い」
『それは…よく分かるよ。でも、だからこそ、前に進むことも大事だと思うよ』
私はその言葉を飲み込み、目を閉じた。
空気の流れる音が私の耳に響いた。
「＿きっと、彼に同じことを言われたら、私は立ち直れない」
『じゃあ、Aはその人がそんな事言う人って思ってるの？』
「っ、そういう訳じゃ！！」
『なら、信じてみようよ。昔の人達のせいで、Aが幸せを逃すのは私、物凄く嫌だ』
彼女の言葉に、胸の奥の方がじんと暖かくなる。
「そう、だね…私、ご飯行ってみることにする」
『そう来なくっちゃ！』
「ありがとう、助けてくれて」
『お安い御用よ！ 今度また服買いに行こうね！』
「うん！」
そう言って、私たちは電話を切った。
まだ心の奥の方が暖かくて、勇気が満ちているような感覚のまま、彼にLINEを送った。
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mifulu(プロフ) - ほわさん» ご指摘ありがとうございます！ バーコードって変ですね笑 これからもよろしくお願いします。 (2019年9月10日 9時) (
レス) id: 8875a6e61c (このIDを非表示/違反報告)
ほわ(プロフ) - 誤字とかじゃないんですけど、最新話のバーコードはQRコードにした方が良いと思いますよ！続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2019年9月10日 0時) (レス) id: d0efce02c1 (このIDを非表示/違反報告)
mifulu(プロフ) - 白うさぎさん» ありがとうございます！ ゆっくりになるとは思いますが、楽しんでもらえるよう頑張ります。 (2019年7月21日 23時) (レス) id: 477f578196 (このIDを非表示/違反報告)
白うさぎ - とても面白くて、毎日楽しみにしています！更新頑張って下さい(*^^) (2019年7月21日 17時) (レス) id: 33733f1464 (このIDを非表示/違反報告)
mifulu(プロフ) - 華恋さん» 初めまして(*^^*) ありがとうございます！ テストが近いのでゆっくりになるとは思いますが、期待に応えられるように頑張ります！ (2019年6月30日 10時) (レス) id: 80a048a51f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mifulu | 作成日時：2019年6月10日 0時
