deux cafe ページ3
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行きつけのカフェで働いている、名前も知らない女の子に一目惚れした俺は、相変わらず進歩のない日々を送っていた。
毎日そのカフェに通い、カフェオレを注文する。
彼女はまだレジと受け渡し以外していないようだった。
だいたい俺が行くと彼女は店内の掃除をしていて、彼女と顔を合わすことなどそうそうなかった。
それでもたまに運良く彼女にレジをしてもらえたり、カフェオレを貰えたりする時があって。
初めの頃は自分に微笑んでくれた笑顔に、死ぬかと思うくらいドキドキしたのだった。
そんな、数日間で片想いをこじらせたようなことを考えながら、俺は今日もそのカフェへと向かう。
今日は雨が降っていて、どんよりとした空だ。
しかし、カフェへと向かう俺の足は通り過ぎるどの人よりも軽やかで。
前までずっと、俳優としてやっていけるか、ずっと悩んでいた。
けど、彼女と出会って片思いでも恋をして。
こんなにも一日一日を楽しみに、明るくなることが出来た。
それが嬉しくておかしくて、俺はどこにでもあるビニール傘の下で、一人クスリと笑みを零した。
そして店の前に着くなり、パタンと傘を閉じて店内へと足を踏み入れる。
雨だからか店内の人の数は少なく、勉強をしている学生二、三人と仕事中であろう男の人が二人程だった。
俺は、スタスタとカウンターに近寄り、お決まりのものを注文する。
そして、流れるまま受け取り口に行く。
するとそこには、運のいい時にしか当たらない、彼女がいた。
彼女は俺に気がつくと、にっこりと笑う。
その笑顔の輝きに全ての細胞が緊張するのを感じながら、俺は俯きがちに小さく会釈をした。
駄目だ、完全に人見知りが出てしまっている。
彼女からしたら、陰気で暗いお客さんとしか思わない。
良いイメージがひとつもない！！！
心の中で焦りつつ、そう自己嫌悪に浸っていると、
「外、凄い雨ですね」
と、声をかけられ、俺は思わず前を向いた。
すると、目の前で彼女が俺の目を見て笑っている。
「そ、そうですね」
手に汗が滲むのを感じながら、俺はそう返す。
「いつも来て下さってるお客さんですよね？
こんな雨の中なのに、ご来店、ありがとうございます」
彼女の優しく、それでもしっかりと芯のある声が俺の耳に響く。
そして彼女は、どうぞごゆっくりと微笑むと、俺にカフェオレを手渡す。
ありがとうございます、と言って、俺はそれを受け取る。
どうしよう、初めて喋ってしまった…！
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mifulu(プロフ) - ほわさん» ご指摘ありがとうございます！ バーコードって変ですね笑 これからもよろしくお願いします。 (2019年9月10日 9時) (
レス) id: 8875a6e61c (このIDを非表示/違反報告)
ほわ(プロフ) - 誤字とかじゃないんですけど、最新話のバーコードはQRコードにした方が良いと思いますよ！続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2019年9月10日 0時) (レス) id: d0efce02c1 (このIDを非表示/違反報告)
mifulu(プロフ) - 白うさぎさん» ありがとうございます！ ゆっくりになるとは思いますが、楽しんでもらえるよう頑張ります。 (2019年7月21日 23時) (レス) id: 477f578196 (このIDを非表示/違反報告)
白うさぎ - とても面白くて、毎日楽しみにしています！更新頑張って下さい(*^^) (2019年7月21日 17時) (レス) id: 33733f1464 (このIDを非表示/違反報告)
mifulu(プロフ) - 華恋さん» 初めまして(*^^*) ありがとうございます！ テストが近いのでゆっくりになるとは思いますが、期待に応えられるように頑張ります！ (2019年6月30日 10時) (レス) id: 80a048a51f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mifulu | 作成日時：2019年6月10日 0時
