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un cafe ページ2

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その頃、俺は初めての主演の舞台で現実を突きつけられ、俳優として頑張っていこう、と本気で決めていた頃だった。


とはいえ、やっぱり現実を見るのは痛いもので。


俺はいつものカフェでいつものカフェオレを頼み、これまたいつもの席で一人時間をすごしていた。

そうして一人で物思いに耽りながら、俺はいつものように、何気なくカフェのカウンターの方を見た。

よく見かける店員さん数名と、子供連れのお客が一組。

そんな中で、奥の扉から見たことのない女の子が出てきた。

その子は、俺と同い年か年下かくらいで、東京に出てきたばかりのような垢抜けなさとあどけなさを持っていた。


新人さん…かな?


そうなんとなく彼女を目で追っていると、他の店員さんに丁寧に挨拶をする。

そして、作られたドリンクにストローをさし、子供連れに笑顔で渡した。


その瞬間だった。


それは、前触れもなくいきなり俺の心の中に入り込み、そのまま染み込んでいくように俺の心を満たしていく。

緊張が足の先から頭の先にまで広がって、俺は思わずそこから目をそらした。


別にめちゃくちゃ美人なわけでも、可愛いわけでもない。

学年にいたら、十人くらいに密かに想われていそうな子、って位の感じで。

仕事でももっと美人な人を見てきた。

なのに、彼女の笑顔が、たった一瞬見た彼女の笑顔が頭から離れない。


俺は落ち着かない頭を落ち着けようと、手元にあったカフェオレを一口飲む。

ゆっくりと気持ちは落ち着いて、考えもまとまってくる。


きっと、あの一瞬だけそうなってしまった、それだけだ。

彼女に一目惚れしたなんて、そんなドラマじゃないんだし。

それに、本気で好きになったって俺の性格上、叶うことなんてないだろう。


そう思って、俺はもう一度、真剣に机を拭いて回る彼女に目をやる。

その瞬間、再び緊張感が俺の体を走った。

鼓動はどんどん早くなり、少し体温が上がって彼女から目が離せなくなる。

窓から射す光が、彼女の黒色の髪を光り輝かせる。


ああ、だめだ、これ__。


彼女は机からおもむろに顔を上げ、店に入ってきた客に笑顔で挨拶をする。


__彼女に、一目惚れしてしまった。




それが、俺と彼女の初めての出会いだった。

deux cafe→←zero cafe



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mifulu(プロフ) - ほわさん» ご指摘ありがとうございます! バーコードって変ですね笑 これからもよろしくお願いします。 (2019年9月10日 9時) (レス) id: 8875a6e61c (このIDを非表示/違反報告)
ほわ(プロフ) - 誤字とかじゃないんですけど、最新話のバーコードはQRコードにした方が良いと思いますよ!続き楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2019年9月10日 0時) (レス) id: d0efce02c1 (このIDを非表示/違反報告)
mifulu(プロフ) - 白うさぎさん» ありがとうございます! ゆっくりになるとは思いますが、楽しんでもらえるよう頑張ります。 (2019年7月21日 23時) (レス) id: 477f578196 (このIDを非表示/違反報告)
白うさぎ - とても面白くて、毎日楽しみにしています!更新頑張って下さい(*^^) (2019年7月21日 17時) (レス) id: 33733f1464 (このIDを非表示/違反報告)
mifulu(プロフ) - 華恋さん» 初めまして(*^^*) ありがとうございます! テストが近いのでゆっくりになるとは思いますが、期待に応えられるように頑張ります! (2019年6月30日 10時) (レス) id: 80a048a51f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mifulu | 作成日時:2019年6月10日 0時

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