雅 -miyabi- 第3章 (ページ10)

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＜火事＞

『え、ほんとに！？
……うん、わかった！
ん、ありがとう、チャンミン！』

JM『どうしたの？ヌナ』

『あのね！』

チャンミンから
雅の改装が終わったと連絡が入った

ちょうど、EXOが
日本で行われるファンミーティングの
打ち合わせも兼ねて事務所にいたので
終わったら寄ろうと考えていた

JI『ヌナ、ルンルンだね』

SE『そりゃ、あの日以来だもんね』

JM『よかったよ、ヌナに笑顔が戻って
一時はどうなる事かと思ったけど…』

BK『チャニョルの怪我も治ってきたしね』

CY『おう』

CH『ヌナー、ここの歌詞の発音教えてー』

DO『僕も』

LY『僕は振付～』

XM『僕もー！』

ボーカルラインに歌詞の発音を指導しつつ
みんなの振付も一緒に見ながら
打ち合わせをしていった

数時間後

『とりあえず、今日はここまでね
明日から本格的に
レッスンするから覚悟しといて！』

打ち合わせという名の練習が終わると
みんな床に寝そべった

BK『だぁ―！疲れた―！』

JI『ヌナ、張り切りすぎ…』

DO『…もうだめ』

XM『よっぽど嬉しいんだよ
やっと家に帰れるんだもんね』

JM『ほら、みんな早く着替えて
ヌナ送りに行こう』

ジュンミョンが倒れこんでいるメンバーを
無理やり起こして、練習室を出た

みんなに久しぶりに冷たいものでも
入れてあげようと考えていると

ウ―― カンカンカン！

横を消防車が通って行った
どこかで火事かなと考えていると

AM『Aヌナ！』

アンバーが走ってきた

私たちの目の前で止まると
ハァハァと息を整えた

『どうしたの？アンバー…』

AM『ヌ…ヌナの…っヌナのお店が…』

『え…？』

アンバーの言っていることが
理解出来ていなかった

お店の前に行くと
消防隊員が懸命に消火活動をしていた

ここって私の…
おばあちゃんのお店だよね…？

おばあちゃん…？

「おばぁちゃん！おばぁちゃん！」

ハッと気が付いて
私は燃え盛るお店に入ろうとした

XM『ヌナ！？何やってるの！？
入っちゃダメ！』

ミンソクの声を聞いて
他のメンバーもアンバーも振り返った気がした

『だって、中にはおばぁちゃん…
おばぁちゃんが！』

ミンソクや異変に気付いたみんなに
抑えられたけど
中にはおばあちゃんとの思い出が…

『いやぁぁぁぁぁぁ！』

その後、何かが切れたように
意識がなくなり、
みんなの声が遠くに響いていた