雅 -miyabi- 第3章 (ページ22)

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＜犯人の正体②＞

テミンの携帯の画面を見たら
妹、結唯の横顔が写っていた

『これ…どこで…』

TM『昨日、僕達の宿舎前に倒れてて…

話をした時にこっそり撮っておいたんだ
この子がヌナにそっくりだったから』

『そっか…
実は、結唯は私と双子なの』

CM『え、妹……？』

『そう、私、妹がいたんだ』

私は、BoAオンニに話した
結唯の事がみんなに分かるように説明した

そして…

まだ、BoAオンニに
話していない事も話し始めた

『実はね、八年前のストーカーも
結唯が裏で動かしていたの』

CM『どういう事ですか？』

『それは…』

私は、黙ってしまった…

これ以上言えないのは
まだ、覚悟がないのかな…

BoA『チャンミナ、
家族を疑わなきゃならないAの気持ち
察してあげて』

BoAオンニ……
ありがとう……

でも、もう決めたんだ

BoAオンニに
話を聞いてもらった日から
こうするって事は

『オンニ、大丈夫……
私、もう決めたから』

BoA『でも………』

『だって、こうするしかないし、
それにね、退院の許可もらってて
飛行機に乗る許可ももらってる』

みんな目を丸くしていた

HC『おい、それってどういう事だよ』

JM『ヌナ、どういう事なの！？』

『さっき、結唯のこと話したでしょ
結唯、実は指名手配……されてるの』

CM『え…？』

みんなが一斉に息をのむ

『父方の祖母は…結唯に殺されたの…
結唯の事を…助けたかったのに…』

祖母が私に分からないところで
ずっと調べてくれていた

昔、何があったのか…

八年前、私が韓国で平穏に過ごしていた時、
日本では結唯の体に変化が起きていたのだ

YH『何があったの…？』

高校の頃から反社会勢力の人との
付き合いがあったらしく
それがきっかけで
薬に手を染めるようになってしまった

どうしても更生してほしいと
思っていた父方の祖母は
なんとかやめさせようと
薬を隠したり、いろいろ努力していたらしい

『だけど、やっぱり
薬を止められなかった結唯は
父方の祖母を…刺してしまった』

みんな、黙り込んでしまった

『結唯が我に返った時には
父方の祖母はもう手遅れで…』

それを知った祖母は
日本の警察と連絡を取り合っていた

だけど、私には黙ってたみたいで
何も知らなかった…

きっとそれはおばあちゃんの優しさだった