雅 -miyabi- 第3章 (ページ12)

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＜怪しい影＞
JM side

どうして…

どうして、Aヌナがこんなに
傷つかなきゃいけないの？

神様は意地悪すぎる

打ち合わせが終わって
ヌナと雅に向かっていると
横を消防車が通り、
f(x)のアンバーが駆け寄ってきた

AM『ヌナのお店が…っ』

慌ててみんなで雅に行くと
信じられない光景が広がっていて

ヌナは気が動転して
火の海に飛び込もうとした

『おばぁちゃん！おばぁちゃん！』

近くにいたミンソギヒョンや
ベクヒョンに止められたけど

『いやぁぁぁぁぁ！』

泣き叫んだと思ったら
そのまま失神してしまった

ヌナは、救急車で病院に運ばれた
僕たちもバンで病院に向かった

みんな、意気消沈していて
誰も話をするメンバーはいなかった

ビーグルメンバーでさえも
黙って俯いていた

まぁ、無理もない…か…

大好きなヌナが
笑っていたと思ったら

雅は全焼し、
ヌナの大切にしていたモノは
全て失われてしまい

更には、本人も倒れてしまったのだから…

だけど…
病室で眠っているヌナを見て

何か…何かできないかと思い、
焼け野原になった雅へ向かった

一人で来たはずなのに
何故か隣にいるミンソギヒョンとイーシン

XM『俺もジュンミョニと
考えてる事一緒だから』

そう言って微笑むミンソギヒョン
隣では、頷くイーシン

LY『さぁ、探すよ！』

イーシンの声かけで
僕たちはあるモノを探し始めた

見つからないかもしれない
だけど、ヌナの為に見つけてあげたい

三十分くらい探したときだった

ふと顔をあげると、
反対車線にある木の影から誰かが
俺たちのことを見ている気がした

そして、ニヤッと笑った

見間違いか！？と思って
目を擦ったが誰もいなかった

XM『ジュンミョン？
どうかした？』

一点を見つめる僕を見て
ミンソギヒョンが同じ場所を見る

JM『ううん、何もない…』

男か女かも分からない

だけど、その人物がヌナと関係してるなんて
夢にも思わなかったんだ

JM『あ、った…』

XM『ジュンミョン、見つけた？』

JM『うん、みんなも…？』

ミンソギヒョンもイーシンも
こくんと頷いた

XM『病院に戻ろう』

空には、太陽が登り始めていた

その中を真っ黒になった俺たちは
病院に向かって歩きだした

みんなの表情はどこか嬉しそう

後は…
ヌナの回復を待つばかりだった