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俺は、宏光の熱い唇と体をそっとソファへ一度離して、抱き抱えてベッドへ運び、その熱い体をそっと下ろした。
「辛いでしょ…水持ってくるから待ってて」
俺に、こんなことをする資格があるのかまだわからなかった。
でも、傍にいてほしいという宏光を離したくなかった。
これからは絶対に何があっても、ずっと一番近くにいたいと思った。
寝室に水を持ってきて、薬を探すと、薬の袋には食後と記載されてあった。
「何か食べれるもの作ろうか…ちょっと待っててね」
そう言って立ち上がると、ぐっと下から腕を掴まれた。
K「そんなのいい…やっぱり、薬もいらない」
「え…」
K「ギュってして、キスもいっぱいして、抱いてよ太輔…。今抱いてる相手は、俺なんだってちゃんと感じながら、そしてちゃんと忘れないように、いっぱい愛して…」
宏光が高熱で仕事に来れなくて、解散になったあの日…
こんな状況で何もしてやる資格がない俺自身に腹が立って、飲みまくったところまでは記憶がある。
そこからのことは何も覚えていないが、ずっと自分の部屋で寝ていたのに、次の日の朝だけ、なぜか2人の寝室で目が覚めた。
寝室を出ると、ソファで宏光が眠っていて、俺が酔ってベッドで寝ていたから体調の悪い宏光に気を遣わせた…と思っていた。だけど、その宏光をベッドに運んであげることも、当時の俺にはできなかった。
しかし、さっき背中の痕を見た後に「太輔が何も覚えてないんだよ…？」と言われた瞬間、俺はあの日とんでもなく酷いことをして、さらに覚えてもないんだと自覚した。
宏光をそっと抱き起こして、優しく包み込む。そして、何度もキスをした。
ごめんと謝り続けると、そんなのいいって宏光は言い続けた。
「体調良くなったら、いくらでも愛してあげるから…今日は休んで？」
K「ん…わかった…」
お粥を作って、宏光が食べている間に、俺も寝る支度をした。
完食したお皿を、太輔が作ってくれたから全部食べれたと渡された。
どんどん痩せていく宏光に気付きながらも、今まで何もできなかった俺。そして今日久々に抱きしめた時、その体の細さで失態を噛み締めた。
薬を飲ませて、半年以上ぶりに、2人でベッド入った。
宏光の細い腕が俺の体に巻きついてくる。
K「2人なら…広くないね」
そう言う宏光を俺はまた優しく包み返した。
もう…必ず、寂しい思いはさせないと決めて…。
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櫻弓 想(プロフ) - yuzu_さん» コメントありがとうございます！こちらこそ、読んでいただきありがとうございました！ (2021年9月8日 1時) (
レス) id: 6f25ef5bcc (このIDを非表示/違反報告)
yuzu_(プロフ) - とても面白かったです！ありがとうございました！ (2021年9月8日 1時) (レス) id: b026b7a2ff (このIDを非表示/違反報告)
櫻弓 想(プロフ) - ふみさん» コメントありがとうございます！予定より長引いたのと、ずっとほとんど病系だけを書いてきたので、ラブラブシーン的なのは書くのが苦手であまり書けないんです…（笑）申し訳ありません汗 最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました！ (2021年9月8日 0時) (レス) id: 03403d3789 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - こんばんは、完結おめでとうございます。毎日更新楽しみにしていたので終わっちゃうのは寂しいですがlast良かったです!!…その後もうちょっとラブラブな2人の話も見たかったです!! 笑。素敵な作品をありがとうございました。 (2021年9月7日 23時) (レス) id: 1827b6c1cf (このIDを非表示/違反報告)
櫻弓 想(プロフ) - . 柊月さん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉感謝すぎます（ ; ; ）もうすぐ終わりに差し掛かりますので、更新頑張ります！ (2021年9月6日 20時) (レス) id: 03403d3789 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻弓 想
| 作成日時：2021年8月26日 23時
