第294話 ページ10
リベラside
clock総会まであと三日となった夜。
私は今日も魔力の練習に励んでいた。
ウォーミングアップとして翼で飛行し、リニャーノの魔力を防御する。
どちらも特に問題ないことを確認し、いよいよ攻撃練習。
昨日の練習でも攻撃力に特に進展はなかった。
代わりに、気配がぐっと上がるあの感覚が、今日は襲ってきた。
実は今日の仕事中、少しふらついてしまったのだ。
やはり疲れが溜まっているのだろうが...
そこでミークが咄嗟に私を支えてくれて、無理をしようとする私に優しく喝を入れてくれた。
今リベラがいないより、以後リベラが何日間かいない方が迷惑だと。
そして何より、リベラにとって1番の最善策は今休むことだと。
ミークにそう説得されて部屋で少し休もうと廊下に出た瞬間、ぐわぁっとあの感覚が登ってきた。
幸い周りに人がおらず、誰にも気づかれないまますぐにその気配を押し下げることはできた。
と思ったが...。
やはり同じ城内に居た身。その後すぐに私の気配に気づいたラサゴベアが駆けつけてきて、事情を問い質された。
ラサゴベアには「私にもわからない」の一点張りでなんとかやり過ごした。
リベラ「嘘はついてないんだよなぁ。」
ユラス「きっかけがわかれば苦労しないしな。」
攻撃練習をしながら、リニャーノに今日の出来事を話した。
三日後にclock総会を迎えた今、やはりその【きっかけ】が何なのかを掴むのが手っ取り早い。
...と思い、昨日も2人で一緒に頭を捻ったのだが、答えは依然わからない。
それは今日も一緒で、お互い全くわからない状況だ。
それまで腕を組んで顔を歪めていたリニャーノが、突然腕をほどいて口を開いた。
ユラス「時にリベラ。clock総会はいつだ?」
リベラ「っ...。」
その質問に心臓を刺されたような痛みを抱えながら、私は答えた。
リベラ「...三日後です。」
ユラス「というと、しあさってか?」
リベラ「はい。そうです...。」
明らかにテンションの下がる私にはお構い無しに、リニャーノは再び腕を組んで何かを考え出した。
リベラ「リニャーノ...?」
あまりにも真剣に何かを考えているリニャーノに、私は思わず声をかけてしまった。
リニャーノが静かすぎて、1人で居るみたいな感覚になって、少しさみしかったのだ。
私の声を聞いたリニャーノは、はっとした顔をして、私を見た。
ユラス「あ...、うん。なんだ?」
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fruit(プロフ) - neruさん» こんな古くて長すぎる作品を読んでくださって、本当にありがとうございます!!番外編の件、リクエストすごくすごく嬉しいです!!もちろんお受け致します!逐一公開しようと思いますのでお気に入り登録等で通知を受け取ってくださると嬉しいです。しばしお待ちください! (2021年6月30日 14時) (
レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
neru - 凄く面白かったです！もしできたら続編・・・というより番外編を作っていただけないでしょうか？夢主が帰ってきた後と結婚した後で時間が空いているのでその間どんな感じだったのか知りたいです！ (2021年6月30日 6時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 葵 林檎さん» 素敵なコメントありがとうございます!!時間はかかっていますが少しずつ直している最中です。言い回しが変わったりバッサリカットしたりしているのでぜひ何度でも見返してみてください!ありがとうございました! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - このお話、とても好きだなああぁ、と心の底の根っこから思います！ 私はファンタジーがめちゃ大好きなので、もう、何度も読み返します！！ 素敵なお話を作っていただきありがとうございます…！ (2021年2月16日 21時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 愛流鈴さん» お返事大変遅くなり申し訳ありません...!このコメントを拝読して、すごくテンションが上がっております！私自身、あまり自信がなくて作品削除も考えていたのですが、コメントを読んで、この作品は残しておこうと思うことができました。本当にありがとうございました!! (2020年9月17日 12時) (レス) id: 332baaf975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fruit | 作成日時：2018年7月1日 7時
