第290話 ページ6
リベラside
clock総会まで、あと四日。
いよいよ精神的にも追い込まれてきた。
このままじゃ間に合わない...。
リニャーノの精一杯の指導のおかげで、翼を出し飛ぶことと、魔力を防ぐことは出来るようになった。
とはいえ、魔力を実際に防いだことがあるのはリニャーノのものだけ。ラサゴベアやアルジャーノンの魔力まで跳ね返せるかはわからない。
そしてとにかく、肝心の攻撃力が全然足りない。
私を地球に幽閉させないためには、魔力を見せつけることが何よりも大事だ。
私を幽閉する必要は無い、私はコントロール出来る、炎は完全に復活した。と。
絶対的頂点である炎の力が存在する限り、この星は安定する。
今後は私がこの星を安定させると、説得しなければいけない。
それなのに、攻撃力を持たなかったら...
私は、【炎の魔力を取り戻しつつある都合のいい女】となる。
私を連行して自分の国の力に炎を組み込めば、世界のトップとなれる。
それこそ不安定な世界の出来上がりだ。
不完全な魔力の復活のままclock総会で姿を晒すことはできない。
魔力を完全復活させる道しか、私には残されてない...!
「大丈夫?」
リベラ「え?」
そう声をかけられ、ふと我に返った。
気づくと私はいつの間にか台拭きを握りしめ、硬直していたらしい。
私は顔を上げ、すいません、と一言言う。
ミーク「いや、謝ることはないんだけど...。また体調悪くなったらすぐ言ってね?」
リベラ「あ、いや、大丈夫です!ご心配おかけして、すいません。」
私がそういうと、だから謝らなくていいって、と言いながらミークは去っていった。
私はほっとした。
彼はキリト並に鋭い。
近くにいれば、いつ正体がバレてもおかしくない。
ということに気づいた私は、出来るだけミークには近づかないようにしていた。
彼は本当にただのヴァレットなんだろうか...。
リベラ「あ。」
そういえば...サカエさんのこと、なにもわかってない。
これもあと四日で探らなきゃいけないんだ。
...ラサゴベアに、聞くのが一番かな。
今更仕事なんかどうでもいい私は、後でラサゴベアの部屋に行こうと決めた。
本当はできるだけ会いたくないんだけど...。
私の戦いはラストスパート。
ラサゴベアでもなんでも会ってやるわ...
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fruit(プロフ) - neruさん» こんな古くて長すぎる作品を読んでくださって、本当にありがとうございます!!番外編の件、リクエストすごくすごく嬉しいです!!もちろんお受け致します!逐一公開しようと思いますのでお気に入り登録等で通知を受け取ってくださると嬉しいです。しばしお待ちください! (2021年6月30日 14時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
neru - 凄く面白かったです!もしできたら続編・・・というより番外編を作っていただけないでしょうか?夢主が帰ってきた後と結婚した後で時間が空いているのでその間どんな感じだったのか知りたいです! (2021年6月30日 6時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 葵 林檎さん» 素敵なコメントありがとうございます!!時間はかかっていますが少しずつ直している最中です。言い回しが変わったりバッサリカットしたりしているのでぜひ何度でも見返してみてください!ありがとうございました! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - このお話、とても好きだなああぁ、と心の底の根っこから思います! 私はファンタジーがめちゃ大好きなので、もう、何度も読み返します!! 素敵なお話を作っていただきありがとうございます…! (2021年2月16日 21時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 愛流鈴さん» お返事大変遅くなり申し訳ありません...!このコメントを拝読して、すごくテンションが上がっております!私自身、あまり自信がなくて作品削除も考えていたのですが、コメントを読んで、この作品は残しておこうと思うことができました。本当にありがとうございました!! (2020年9月17日 12時) (レス) id: 332baaf975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fruit | 作成日時:2018年7月1日 7時