第328話 ページ44
リベラside
ラサ「あなたには驚かされてばかりです。ほんっとに。いつの間に復活したんです。」
少したわいもない話をしてから、彼は突然その話を切り出した。
私はティーカップを持ちながら答える。
リベラ「毎夜毎夜リニャーノが私を連れ出してくれたのよ。...まあミークにはバレてたみたいだけど。ラサゴベア、あなたホントにミークの正体に気づいてなかったの?」
私はそう言って1口飲んだ。
これは、ぜひ私が、と申し出たマイノが淹れてくれたらしい。
やはり、とんでもなく美味しかった。
ラサ「リベラこそ。敏感でありながらなぜミークの正体に気づけなかったんです。あなた逆に正体暴かれてたじゃないですか。」
ラサゴベアは、呆れた顔で言った。
リベラ「それもそうね...。まだまだ成長が必要だわ。」
そう言うと、ラサゴベアはふふっと笑った。
ラサ「あなたがこれ以上成長したら私は怖くて話もできませんよ。」
私もつられて笑ってしまう。
ゆっくりとティーカップを机に置くと、ふぅ、と息をついた。
リベラ「ラサゴベア...。話変えてもいい?」
私がそう言うと、彼は不思議そうな顔をしながら、いいですよ。と言った。
私は確認のため、彼に尋ねる。
リベラ「アルジャーノンの本当の目的は...やっぱりこの星の頂点に立つことだったのよね?」
私の言葉を聞くと、ラサゴベアは少し苦笑した。
ラサ「そうでしょうね...。彼女も最初は炎を手に入れようと必死だった国のひとつだったんです。しかし、彼女が他の国と違ったのはその能力。自分に高い魔力の能力があると気づいた瞬間、炎を手に入れることでなく、自分の魔力をこの星の頂点にしようという方向に転換したんです。そこで彼女はclockを利用して、【星の安定】を口実にアリオンの破滅を計画した。もし本当にアリオンが破滅させられていたら、今度はファナッカがやられていたでしょうね。」
...やっぱり、そうだったんだ。
ラサ「一応キーピングへの備えもしていたんですがね。まあそれでも負けていたでしょう。ファナッカとしては、リベラに感謝ですよ。」
それなら最初っから協力してくれればよかったのに、とつぶやくと、それとこれとは別です。と言われた。
そのあとも長くラサゴベアと話し込んだ。
そしていつもの部屋で寝ようとすると、客間が用意されていた。
少し気後れもしたが、言葉に甘えて客間で休むことにした。
私の運命が決まった日は、こうして、終了した...。
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fruit(プロフ) - neruさん» こんな古くて長すぎる作品を読んでくださって、本当にありがとうございます!!番外編の件、リクエストすごくすごく嬉しいです!!もちろんお受け致します!逐一公開しようと思いますのでお気に入り登録等で通知を受け取ってくださると嬉しいです。しばしお待ちください! (2021年6月30日 14時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
neru - 凄く面白かったです!もしできたら続編・・・というより番外編を作っていただけないでしょうか?夢主が帰ってきた後と結婚した後で時間が空いているのでその間どんな感じだったのか知りたいです! (2021年6月30日 6時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 葵 林檎さん» 素敵なコメントありがとうございます!!時間はかかっていますが少しずつ直している最中です。言い回しが変わったりバッサリカットしたりしているのでぜひ何度でも見返してみてください!ありがとうございました! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - このお話、とても好きだなああぁ、と心の底の根っこから思います! 私はファンタジーがめちゃ大好きなので、もう、何度も読み返します!! 素敵なお話を作っていただきありがとうございます…! (2021年2月16日 21時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 愛流鈴さん» お返事大変遅くなり申し訳ありません...!このコメントを拝読して、すごくテンションが上がっております!私自身、あまり自信がなくて作品削除も考えていたのですが、コメントを読んで、この作品は残しておこうと思うことができました。本当にありがとうございました!! (2020年9月17日 12時) (レス) id: 332baaf975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fruit | 作成日時:2018年7月1日 7時