第324話 ページ40
リベラside
リベラ「なんの用?」
そう言うと同時に、兵士たちの前に姿を現す。
リベラ「私がアリオンの非公開王女よ。一体なんの用で来たの。」
ーー気配は、消したまま。
兵士たちがざわめくと同時に
突然現れた私に、当然彼も驚いていた。
キリト「リベラっ...様っ...!?」
久しぶりに見た
大好きなキリトの顔
直接聞く
大好きなキリトの声
今すぐ彼の元に駆け寄りたいけど
今はそんな場合じゃない。
自分の欲を必死に殺しながら、私は話し続けた。
リベラ「キーピングの女王が私に用があるなら、後日私の元へ直接来なさいと伝えなさい。私は非公開の身。易々と外へ出る訳にはいかないわ。」
兵士たちは、顔を向けあってひそひそと話し合う。
どうする...
いや、抵抗するなら力ずくで、という話だったぞ。
しかし王女が出てくるとは
彼らの注意が逸れているあいだに、キリトが私に近づいてきた。
そしてとても小さな声で私に言った。
キリト「聞きたいことは山ほどあるのですがかなり省略させて一つだけ聞きます。気配が微塵も感じられないのですが、魔力は。」
私はキリトの方に顔は向けず答えた。
リベラ「隠してる。」
キリトは、その一言ですべてを察したようで
そうですか、と言って私から離れた。
ごめんね...キリト
本当は笑顔で笑いあって話したいけど
今は...我慢しなきゃ...
キリトの顔を見ると、押さえつけている欲求が爆発しそうで
必死にキリトを視界に入れないようにした。
すると突然
リベラ「っ...!!!」
大きな気配を感じると同時に、私はキリトの前に立ってすぐにバリアを張った。
直後
ドォン....
私のバリアめがけて強い魔力が攻撃してきた。
今の力は...電気。
キーピングっ...
煙が晴れていくと同時に、その姿がはっきりと見えてきた。
「さっきの国王が溢れていたところと違い、ここで感じるとやはり...とてつもない気配だな。」
そう言いながら近づいてくるのは
やはりアルジャーノンだった。
私はバリアを張り続けたまま言う。
リベラ「魔力は完全復活したの。もう権力争いはやめなさいって言ってるの。」
アル「嫌だと言ったら?」
そう言ってアルジャーノンは続けて攻撃をしかけてきた。
何度も、何度も、とても強い魔力で。
いくらバリアを張っているといえど、やはりだんだん弱まってくるのがわかる。
これは...もうバリアじゃ耐えきれない...
8人がお気に入り
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fruit(プロフ) - neruさん» こんな古くて長すぎる作品を読んでくださって、本当にありがとうございます!!番外編の件、リクエストすごくすごく嬉しいです!!もちろんお受け致します!逐一公開しようと思いますのでお気に入り登録等で通知を受け取ってくださると嬉しいです。しばしお待ちください! (2021年6月30日 14時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
neru - 凄く面白かったです!もしできたら続編・・・というより番外編を作っていただけないでしょうか?夢主が帰ってきた後と結婚した後で時間が空いているのでその間どんな感じだったのか知りたいです! (2021年6月30日 6時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 葵 林檎さん» 素敵なコメントありがとうございます!!時間はかかっていますが少しずつ直している最中です。言い回しが変わったりバッサリカットしたりしているのでぜひ何度でも見返してみてください!ありがとうございました! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - このお話、とても好きだなああぁ、と心の底の根っこから思います! 私はファンタジーがめちゃ大好きなので、もう、何度も読み返します!! 素敵なお話を作っていただきありがとうございます…! (2021年2月16日 21時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 愛流鈴さん» お返事大変遅くなり申し訳ありません...!このコメントを拝読して、すごくテンションが上がっております!私自身、あまり自信がなくて作品削除も考えていたのですが、コメントを読んで、この作品は残しておこうと思うことができました。本当にありがとうございました!! (2020年9月17日 12時) (レス) id: 332baaf975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fruit | 作成日時:2018年7月1日 7時