第316話 ページ32
リベラside
clock総会の会場までは、使用人はバスで移動した。
当然ラサゴベアとは違う車両だが、国王付きの私もバスに乗っている。
代わりにラサゴベアの元には、SPがついている。
私はバスの中で、出来るだけ色んな人と話せるようにした。
みんなと話せるのはこれが最後。
次会うとしたら、アリオンの王女として。
地球に幽閉されるのなら、二度と会えない。
1度繋がった関係だ。無駄にはしたくないと思って、色んな人と色んな話をした。
そんなことをしていたら、遠いと言われていた会場まであっという間に着いた。
さっきまで一緒に楽しく話していた使用人たちも、会場に着くなりそれぞれの仕事にすぐに取りかかる。
私は急いでラサゴベアの元へ向かった。
近くからSPは離れないため、私は使用人の顔を保つ。
気配に気づかれたくない私は、出来るだけラサゴベアから距離を取った。
歩きながら、私は昨日リニャーノと話したことを思い出していた。
反撃するなら、会議の真っ最中。
私の話が出てきたら何も恐れずに堂々と会議場に出ていき、気配をそのまま出して、地球幽閉を辞めさせる。
基本攻撃は使わない。もし攻撃してきたら、攻撃で返すのではなく、バリアを使うようにする。
しかし...キーピングとラサゴベアだけに関しては...
バリアをしているだけでは埒が明かないため、攻撃で返すことも視野に入れることにする。
ちゃんと、力加減をして...。
私はラサゴベアの横で歩きながら、自分の手のひらを見つめた。
またこの手で誰も傷つけないように...。
少し歩くと、会場に着いた。
ラサゴベア一行は受付を済ますと、控え室へと向かった。
ラサゴベアは控え室に着くとすぐに着替えるため、私は直接控え室には行かず、先に使用人の控え室へと向かい、荷物を整理した。
机にキャリーケースを起き、誰もいないことを確認してそっと開ける。
リベラ「ちゃんと持ってきたかな...。」
再三入れたことを確認したはずだ。
絶対どこかにある...
しばらく中をゴソゴソと探していると、それが手に当たったような感覚がした。
私はそれを引っ張り出し、しっかりと目で見て確認した。
リベラ「あった。」
私は、ずっと探していたもの、
ーキリトが荷物に忍ばせてくれた手紙ー
それを手に取り、ポケットに隠すと、急いでラサゴベアがいる控え室へと向かった。
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fruit(プロフ) - neruさん» こんな古くて長すぎる作品を読んでくださって、本当にありがとうございます!!番外編の件、リクエストすごくすごく嬉しいです!!もちろんお受け致します!逐一公開しようと思いますのでお気に入り登録等で通知を受け取ってくださると嬉しいです。しばしお待ちください! (2021年6月30日 14時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
neru - 凄く面白かったです!もしできたら続編・・・というより番外編を作っていただけないでしょうか?夢主が帰ってきた後と結婚した後で時間が空いているのでその間どんな感じだったのか知りたいです! (2021年6月30日 6時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 葵 林檎さん» 素敵なコメントありがとうございます!!時間はかかっていますが少しずつ直している最中です。言い回しが変わったりバッサリカットしたりしているのでぜひ何度でも見返してみてください!ありがとうございました! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - このお話、とても好きだなああぁ、と心の底の根っこから思います! 私はファンタジーがめちゃ大好きなので、もう、何度も読み返します!! 素敵なお話を作っていただきありがとうございます…! (2021年2月16日 21時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 愛流鈴さん» お返事大変遅くなり申し訳ありません...!このコメントを拝読して、すごくテンションが上がっております!私自身、あまり自信がなくて作品削除も考えていたのですが、コメントを読んで、この作品は残しておこうと思うことができました。本当にありがとうございました!! (2020年9月17日 12時) (レス) id: 332baaf975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fruit | 作成日時:2018年7月1日 7時