第307話 ページ23
リベラside
ラサゴベアはそうですか。と言って残念そうな顔をする。
なんとか誤魔化せたか...。
現状を理解したラサゴベアは、ラサゴベアが考えている炎の組み込む計画を話した。
そこでは地球に幽閉されることは隠されていたが、その計画はすべて地球で実行可能なものだった。
私はむやみに反抗せず、うんうんと頷いて肯定する。
ラサ「...なんか、物腰柔らかくなりました?」
リベラ「どうしたの突然。」
計画を話しながらたまに不意をつかれたような顔をしていたラサゴベアは言った。
ラサ「いや...なんか話ごたえがないというか...ここまで受け入れられるのがほぼ初めてなので。あまりにも忠実じゃないですか今日。」
私は悟られないように真顔になる。
リベラ「この星を守るためだもの。反抗なんてしないし、あなたに計画に物申す部分がほぼないだけ。別に性格変わったわけじゃないわ。」
私は淡々といつものようにそう言った。
するとラサゴベアは、安堵したような顔をした。
ラサ「そういう話し方じゃないとあなたらしくなくて拍子抜けします。」
私が適当にあ、そ。と返すと、計画の話が再開された。
ほんと切り替えが早いんだこの人は...。
私は半ば呆れながら話を聞き続けた。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
一通りラサゴベアの計画を聞くと、もう少し練らねばならぬところがありますね、と言って静かに部屋を出ていった。
今日も、去り際に一言残して。
「くれぐれも危ないことをしないように。考えないように。」
私はハイハイと言って追い出した。
ドアがバタンと閉まり、再び部屋に静寂が戻ると、私は机に突っ伏して
大きく息を吸った。
リベラ「あ゛ーーーーっっっ!!!」
ほんっと疲れるラサゴベア。
気を張るのに疲れる。
気が抜けない。
疲れた...
今体いっぱいに入っていた力が一気に抜けて、緊張していたことに気づく。
リベラ「あんなこと話してる場合じゃなかったのになぁ...。」
正直炎をファナッカに組み込む計画など今どうでもいい。
私が魔力を完全復活させる方法を早く考えないと...!!
リベラ「切り替え切り替え...。」
ムクリと上体をあげ、頬をパンパンと叩く。
夜までに考えないと、本当に地球に幽閉されてしまう。
一瞬であの感覚になるためには
一瞬で体を魔力で満たすには
私はゆっくりと目を閉じ、再び思考の時間に入った。
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fruit(プロフ) - neruさん» こんな古くて長すぎる作品を読んでくださって、本当にありがとうございます!!番外編の件、リクエストすごくすごく嬉しいです!!もちろんお受け致します!逐一公開しようと思いますのでお気に入り登録等で通知を受け取ってくださると嬉しいです。しばしお待ちください! (2021年6月30日 14時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
neru - 凄く面白かったです!もしできたら続編・・・というより番外編を作っていただけないでしょうか?夢主が帰ってきた後と結婚した後で時間が空いているのでその間どんな感じだったのか知りたいです! (2021年6月30日 6時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 葵 林檎さん» 素敵なコメントありがとうございます!!時間はかかっていますが少しずつ直している最中です。言い回しが変わったりバッサリカットしたりしているのでぜひ何度でも見返してみてください!ありがとうございました! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - このお話、とても好きだなああぁ、と心の底の根っこから思います! 私はファンタジーがめちゃ大好きなので、もう、何度も読み返します!! 素敵なお話を作っていただきありがとうございます…! (2021年2月16日 21時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 愛流鈴さん» お返事大変遅くなり申し訳ありません...!このコメントを拝読して、すごくテンションが上がっております!私自身、あまり自信がなくて作品削除も考えていたのですが、コメントを読んで、この作品は残しておこうと思うことができました。本当にありがとうございました!! (2020年9月17日 12時) (レス) id: 332baaf975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fruit | 作成日時:2018年7月1日 7時